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パワーエレクトロニクスの伝導ノイズシミュレーション

CAEのあるものづくり Vol.17|公開日:2012年10月
近年、エネルギーの安定供給確保と地球温暖化防止の課題を解決する省エネルギー対策に注目が集められており、家電の省エネ化や電気自動車、太陽光発電や風力発電など各企業・自治体において様々な研究が行われています。これらはパワーエレクトロニクスと呼ばれる技術で成り立っています。
パワーエレクトロニクスとは電力用半導体素子を用いた電力変換や電力開閉に関する技術を扱う工学で、パワーデバイスを用いた電力変換回路のスイッチング動作が中心となります。パワーデバイスには IGBTやサイリスタなどが使われ、特にIGBTは高速スイッチング、低損失に有利なデバイスです。ただし、高速スイッチングを行うことで電圧・電流の立ち上がり・立下りの急峻な変化により伝導ノイズ、放射ノイズの原因となります。
伝導ノイズ、放射ノイズに対しては各国それぞれ規格があり、その国にあわせた規制値を満足する製品開発が必要です。製品を作ってからノイズ対策をしていては、製品の市場投入の遅れや販売損失の機会などが発生してしまいます。そこで、今回はパワーエレクトロニクス向け回路・システムシミュレータ Ansys Simplorer で事前にノイズ量を把握し、設計段階でのノイズ対策方法についてご紹介いたします。伝導ノイズ解析では、素子モデルの精度が回路・システム全体の動作の精度を左右するため、素子モデルを上手くモデリングすることが必要です。Ansys Simplorerでは、強力なIGBTパラメータ抽出ツールを備えており、詳細な動特性をモデリングしたIGBTモデルを作成することができます。これにより、正確なスイッチング波形を再現することができます。
図1 IGBTのモデリングツール
図2 Ansys Q3D Extractor でシミュレーションするIPMの構造
図3 IGBTのパッケージとバスバーの寄生成分を考慮した回路図IGBTなどのパワーデバイスは駆動回路や保護回路を内蔵したインテリジェント・パワー・モジュール(IPM)が使用されることが多くなってきています。IPMは…
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