はじめてみよう!回転機器流体解析
ポンプやタービンをはじめとした流体機械の省エネ・高効率化を実現するために

目次

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はじめに

ポンプ、タービン、コンプレッサ、ファンといった流体機械は近年、省エネ、高効率化、低騒音が求められており、それらの設計には流体解析がかかせません。AnsysではCFXやFluentといった流体解析ソルバー以外に流体機械の基本設計のためにさまざまなツールを用意しております。本稿ではそれらを紹介させていただきます。

Ansysにおける回転機器設計ソリューション

Ansysにおける回転機器設計のワークフロー

回転機器の仕様(大まかな子午面形状、入口/出口の羽根角度、羽根枚数など)を決め、Vistaにて1次元の初期設計を行います。その後、初期設計を踏まえたBladeGen/BladeEditorにて3D詳細設計(前縁から後縁までの翼角度分布の決定など)を行い、設計結果を3D-CAD形状として出力(流体解析や製造用)します。必要に応じてVista TF にて簡易計算による評価を行う。詳細形状が作成出来たら、メッシュ作成後、CFDで流体解析を行い、詳細な検討を行う。解析後は設計にフィードバックし、必要に応じで再度設計を行います。最後に最適化や構造との連成解析をするというフローになります。


図1. 回転機器設計のワークフロー

Ansys BladeModeler

Ansys BladeModeler ソフトウェアは、回転機械部品の3D 設計を迅速に行うために設計された、使いやすいツールです。Ansys BladeModeler では、ターボ機械に関する Ansys の広範なノウハウがユーザーフレンドリーなグラフィカル環境に組み込まれており、ポンプ、圧縮機、ファン、ブロワ、タービン、エキスパンダ、ターボチャージャ、インデューサなどといった軸流、斜流、ラジアル流の翼部品を設計できます。Ansys BladeModelerは 初期サイジングツール Vista(AFD/CCD/CPD/RTD)、ブレード設計ツール BladeGenおよび3D形状/ブレード設計ツール BladeEditorから成り立つ製品となります。それらの特徴について説明します。


図2. Ansys BladeModelerの構成ツール

Vista(AFD/CCD/CPD/RTD)

Vistaはターボ機械専門のPCA Engineers社のノウハウとデータベースから作成された翼の初期サイジングツールです。ターボ機械の運転条件、流量、形状などの条件から性能パラメータを算出し、翼の初期形状を出力します。


図3(a) Vista

また、Vistaは1次元の解析.ミーンライン(Meanline)設計のツールであり、ミーンラインに沿った解析に各種損失が考慮されており、ミーンラインの解析にもとづいて仕様を満たすインペラ形状を自動で決定します。


図3(b) ミーンライン設計

Vista(CCD/CPD)では初期形状のコンプレッサやポンプ効率を確認することも可能です。Vista AFDは Axial Fan Design(軸流ファン)用であり、Vista CCDはCentrifugal Compressor Design (遠心コンプレッサ設計)、Vista CPDはCentrifugal Pump Design (遠心ポンプ設計)、Vista RTDはRadial Turbine Design(ラジアルタービン設計)となっており、設計対象によって使いわけることになります。Vista CPDではボリュート(Volute)の設計も可能です。


図3(d) Vista CPD のボリュート設計

BladeGen

ターボ機械の翼専用設計ツールであり、翼のLE(先端、Leading Edge)/TE(Trailing Edge)の設定、子午線方向の流路定義、スパン方向のブレード定義が可能です。


図4(a) BladeGen

また、翼のスパン方向に定義された各断面における角度や厚さを設定する角度/厚さモードと翼の正圧面および負圧面曲線を制御する正圧/負圧面モードの二つの設計モードが利用できます。角度/厚さモードは一般的に遠心式ポンプやコンプレッサの設計に使用され、正圧/負圧面モードは軸流ファン、軸流タービンに一般的に使用されます。


図4(b) BladeGen 角度/厚さモード

図4(b) BladeGen 正圧面/負圧面モード

BladeEditor

3D形状修整ツールAnsys DesignModelerにアドオンされた、第2のブレード設計ツールであり、ブレード設計機能および3D形状修整機能により、フィレットや周辺パーツも作成可能です。BladeGenデータをBladeEditor(図6 (a)参照)に転送することで翼角度、子午面、翼厚みなどをパラメータとして定義し、パラメータスタディ、最適化が可能となります。図6(b)はBladeEditorでパラメータを設定し、Workbench上でCFXを使用したパラメトリック解析を行い、出力させた応答曲面となります。


図6(a) BladeEditor

図6(b) 応答曲面

Ansys Meshing とTurboGrid

形状作成後にメッシュ作成を行いますが、BladeModelerでブレード形状を作成した場合は図7(a)のようにAnsys Meshing のほかにブレード付近のメッシャーとして Turbgrid (図7(b)参照)を使用することができます。 TurboGrid は流体解析ライセンス(Ansys CFD PremiumおよびAnsys CFD Enterprise)に付属しており、流体解析用かつブレード専用自動ヘキサメッシャーとなります。トポロジー認識として、ATM (Automatic Topology and Meshing) を適用しており、BladeModeler (BladeEditorおよびBladeGen)で作成した形状に対して、品質の良いメッシュを作成するための複雑な領域分割を自動で実施し、自動で高精度のヘキサメッシュを作成します。


図7(a) Ansys Meshing

図7(b) TurboGrid

図7(c) ATM (Automatic Topology and Meshing)

解析ソルバー Ansys CFXとFluent

ソルバーとしてはCFXおよびFluent (図8(a)および(b)参照) が利用可能です。CFXの場合、回転機械解析専用のGUIである、Turbo Modeが用意されており、回転数,物性,流量,圧力などをターボ機械専用の・・・・

はじめてみよう!回転機器流体解析

この記事の続きは、WEBマガジン「CAEのあるものづくり Vol.33掲載の「Ansys 回転機器流体ソリューション」でお読みいただけます。

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