解析事例
バルーン拡張型ステントの性能評価
現物レスで血管保持力や寿命予測といった性能の評価が可能に
こんな方におすすめ
- ステント拡張に要する圧力を評価したい
- 拡張した血管の保持力を評価したい
- ステント拡張後の残留ひずみを評価したい
ステントは血管拡張性と共に患者への負担や安全性が求められ、血管の損傷を最小限に抑える形状でなければなりません。また剛性の高いステントは破断発生しやすい傾向があるとの報告もあり、比較的剛性の高いこのタイプのステントは残留ひずみの把握が重要となります。
それに対しバルーン拡張型ステントの拡張・圧縮解析を行う事で現物レスで血管保持力や寿命予測といった性能の評価が可能となります。また短期間での最適設計が可能となり、迅速な認証取得に寄与するだけでなく、現物実験によるコスト低減効果も見込まれます。
解析概要
まずはステントを体内に留置する際の動きを模したステント拡張解析を実施します。
この解析ではバルーンを模した円柱に強制変位を定義し、指定径までの拡張を行います。ステントと円柱間には接触設定がされており、その接触圧力からステント拡張力が算出できます。
先の解析で得られた応力やひずみ結果を引き継ぎつつ、ステントを拡張後径の半分程度まで平面で圧縮する解析を行います。前述の接触と同様に平面とステントには接触設定がなされており、圧縮特性を評価する事が可能です。