解析事例
カムシャフトのスプリング(バネ)の反力解析
こんな方におすすめ
- スピーディにバネ(弾性体)を含む機構解析を行いたい方
- バネの反力やガイドに接触する力を解析したい方
バネを有する機械を組み立てると、初期の状態でバネに張力が発生している状態が多くあります。このような機構を通常の構造解析で表現する場合、「バネを簡易要素(バネ要素)で表現し初期張力を入れる」または「バネを自然長から初期長さまで変形させる解析を実施する」などの方法が考えられます。
前者の方法は設定が簡単ですが、バネの反力やサージング(バネ自体の固有振動)やバネが別パーツに接触する現象は解析できません。一方、後者の方法は多彩な解析ができますが、設定が難しく計算時間も長くなるのが難点です。
このようなケースでは弾性体を含む機構解析に特化したツール「Ansys Motion」のご利用をお勧めします。Ansys
Motionは陰解法の非線形状態を安定的に計算でき、弾性体の形状アップデート機能を利用することでスピーディにバネ(弾性体)を含む機構解析を実施できます。
解析の目的・背景
本解析はカムシャフトの機構解析を実施し、バネの反力やガイドに接触する力を解析で確認することを目的とします。
解析手法
本解析はカムシャフトの機構解析を実施し、バネの反力やガイドに接触する力を解析で確認することを目的とします。
事前解析と形状アップデート
事前解析
(図2)に示す通り、自然長のバネは右図の組み上げた状態のバネ長よりも長くなっています。事前解析ではバネを弾性体としてモデル化し、組み立て時の位置にバネの端が存在するよう並進ジョイントで移動させる解析を実施します。その際は(図3)に示すようにバネのみを抜き出して解析を実施します。
事前解析のメッシュはWorkbench Mechanicalでメッシュを生成し、Ansys Motionに読み込み解析を実施しています。解析終了時間を0.5secに設定し解析を実行すると(減衰の条件によりますが)数秒から数分程度で終了します。
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