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製品情報

数学的ものづくりのためのMaplesoft 製品群

1.ものづくりにおける数式処理の必要性

数式処理・数式モデル設計環境として知られる『Maple』、 そしてシステムモデリング環境である『MapleSim』を開発す るMaplesoft社は、カナダ・ウォータールーに本拠を構える サイバネットグループのひとつです。Mapleの歴史は、カナ ダで最も権威ある理学・工学系の大学として知られるウォー タールー大学の研究プロジェクトに遡ります。ウォータールー 大学は、今も数式処理における世界最先端の研究機関のひと つとして有名で、Maplesoftでは数式処理のコア技術だけに 限らず、その工学応用についても常に同大学と連携した研究 を行なっています。

マルチボディダイナミクス分野における世界的権威の一人で ある同大学工学部のJohn McPhee教授は、早くから数式処理 の工学応用について着目し、数式処理を用いればマルチボディ ダイナミクスの最も効率的なシミュレーションモデルを生成で きるという趣旨で多数の論文を発表しており、その成果は当社 製品群に反映されています。さらに、同大学内では学部横断型 の自動車産業研究プロジェクトも組織化されていて、数式処理 をコアとした工学分野への応用は日々加速を続けています。

参考情報:

(1) トヨタ自動車様も交えた数学ベースモデリングプロジェクト(2009年6月): http://www.maplesoft.com/company/publications/articles/view. aspx?SID=33164

(2) WatCARプロジェクトでのGM社との連携研究(2010年10月): http://www.maplesoft.com/company/publications/articles/view. aspx?SID=97845

2.Mapleの特徴、MapleSimの特徴


図1

数式処理をコアとしたMapleと、システムモデリング環境 であるMapleSimを繋げるキーワードは、対象(システム)の ダイナミクスです。数式処理の基本技術は、対象が四則演算な ど代数的な関係の有無によると言っても過言ではありません。 つまり、システムのダイナミクスがODE(時間領域の常微分 方程式)やDAE(代数式による拘束を入れた常微分方程式)で 表されるならば、MapleとMapleSim製品群を用いたシステ ムモデリング手法を適用できる可能性があります。Maple/ MapleSimによるシ ステムモデリングは、 ユーザが意識するこ となく最も効率的か つ高速なシミュレー ションモデルを提供 できることに大きな 価値があります。


例えるなら、Maple/MapleSimのユーザは、制御対象のモ デルがどのような構成に分解できるかというモデルベース開 発手法における開発作業本来の目的に集中するだけで良く、 構成内の計算モデルについては計算の専門家に任せられると いう分業が、ツールとして用意されているイメージです。

3.逆運動学を用いた姿勢制御

図2

Maple/MapleSim適用例として、数式処理を用いた逆運動 学によるレーダー・ジンバルの姿勢制御を考えます。


Maple/MapleSimで行うことは、主に次の3点です。

  • (1) 対象となる飛行体およびレーダー・ジンバルのマルチボ ディ系のモデル構成をMapleSimで作成
  • (2) 各パラメータを含んだまま、マルチボディ系の運動方程式 から、レーダー・ジンバルの仰角・方位角に関する逆運動学の式を作成
  • (3) (2)で行った手順から得られた式をカスタムコンポーネント として用意し、レーダー・ジンバルへのドライバー(アク チュエータ)として接続

図3

これらの手順は、Maple/MapleSimが運動方程式を、パ ラメータを含んだまま明示的かつ適切な形で数式モデルに構 成できるため実現できる手法です。通常、ユーザ自身が逆運 動学を手計算で導出しなければならない部分が、Mapleの数 式処理技術を用いることで、効率的かつミスの少ない形で実 現されています。ま た、逆運動学を用い たドライバを適用す ることで、レーダー・ ジンバルの仰角・方 位角ともにターゲッ トに対して安定した 姿勢制御を実現でき ます。


4.システムモデリングをより手軽に・正確に

制御対象が複雑化する中で設計の品質と時間的制約を両立 させることは、増々難しくなっています。Maplesoft社では、 設計者が本来の設計力を高めるために必要な道具を用意すべ く、ユーザからのご意見を基に製品群の改善・改良を進めてい ます。引き続き多くの方からのご意見をお待ちしています。

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