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Ansys Speos 2025 R2 バージョン情報

生産性向上

・Ansys Cloud Burst Compute

Ansys社が用意するクラウド環境上で解析が出来るサービス・Ansys Cloud Burst Computeに対応しました。

Ansys Cloud Burst Computeを用いた解析では、解析設定や結果の確認などのプリポスト処理はローカルマシン環境で行い、解析段階であるソルバー処理をクラウド上で行います。
計算負荷が大きい解析実行時にクラウド環境を用いることで、高性能な解析環境がない場合でも効率よく開発を進めることが可能になります。

※Ansys Cloud Burst Computeを使用する際にはAnsys Creditsという専用のクレジットが必要となります。
   Ansys Credisの消費量は選択したクラウドマシンのコア数や解析の実行時間によって決まります。

・glTFインポート

3Dモデルや3Dシーンをソフト間で効率的にやり取りをするためのオープンフォーマット・glTFが、Speosでインポート可能になりました。

glTFファイルにはモデル形状の他にマテリアル情報やテクスチャ情報が含まれており、glTFをインポートすることでSpeos側で光学特性を設定することなく3Dモデルを解析に使用することが可能です。

これにより道路や建造物、室内環境などの大規模かつ複雑なモデルの準備が容易になり、路面状況を含めた車載製品の検証や、室内環境を含めた室内照明の検証など、より現実に近いシステム検証を手軽に行えるようになります。

センサー/自動運転

・Optical Design Exchange(ODX)の機能強化

ODX機能を使用してAnsys Zemax OpticStudioで作成した設計データをインポートした際に、Speosのシミュレーションツリー上に光学特性が自動的に作成されるようになりました。

また、2025R1以前のバージョンでは、ODX機能を使用してインポートしたモデルの解析を行う際には読み込んだ全てのジオメトリを選択する必要がありましたが、2025R2からは個別に選択することが可能になり、レンズ1枚のみを解析に反映させることも可能になりました。

さらにインポート時にローカルメッシュが自動的に作成されるようになり、レンズ形状の精度の調整が容易になりました。

また、ミラーや軸外し光学系を含んだモデルもODX機能を使用してインポートすることが可能になりました。

光学部品設計

OpticalPart Designの機能が強化されました。

・光学レンズ機能の強化

2025R1から光学レンズにTIRレンズを組み込むことが可能になりましたが、この機能が強化され、Step Pillowビームタイプに対応するようになりました。
また、TIRレンズのプレビューが可能になり、形状を確認出来るようになりました。

・ライトガイドのエッジのR加工

ライトガイドのAddモードでプリズムの側面やボディとの境界面にR加工をすることが可能になりました。
※Addモード…ボディに対してプリズムの追加が出来るモード