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スマートグラスとは?
仕組みや活用事例を解説!

近年、ARやVRといったデジタル技術を駆使したサービスが増えています。
バーチャルな世界観をより現実的に体験するために用いられるのが、身体に装着するウェアラブル端末です。

そこで本記事では、ウェアラブル端末の一種であるスマートグラスに着目し、その仕組みや機能、活用事例を紹介します。
スマートグラスを使用したサービスに興味をお持ちの方、ARやVRなどのデジタル技術について知識を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

スマートグラスとは?

スマートグラスとは、頭部に装着して使用するメガネ型のウェアラブル端末のことです。
レンズ部分のディスプレイを通じて、実際に見ている光景に情報を重ねて表示します。
スマートグラスでは動画を視聴したり、遠隔地から情報を送受信したりと、様々な機能を使用できます。
スマートグラスの特徴は、手を使わないことです。
視界を確保したまま両手を自由に動かせるため、視覚情報を取り入れながらのマルチタスクが可能です。そのため、産業向けを中心にビジネスの幅広いシーンでの活用が期待され、開発・導入が進んでいます。
また、スマートグラスはARグラスと混同されがちですが、厳密には意味が異なります。
ARグラスは「Augmented Reality(拡張現実)」の名の通り、現実の空間や立体物を認識して、連動したバーチャル情報を重ねて表示するデバイスです。一方で、スマートグラスはあくまでメガネ型のウェアラブル端末に様々な機能を追加したもので、AR機能を搭載しないものも存在します。

スマートグラスには片目タイプと両目タイプがあります。
片目タイプは表示面積が小さくなるものの、軽量で扱いやすいです。一方、両目タイプは重くなるものの、資料や図面を大きく表示できます。
また、業務用のスマートグラスには防水機能が備わっているものや、遮光シェードや防護シールドが取り付けられているものもあります。さらに、種類によってバッテリーの稼働時間も異なります。
作業の特性や現場の環境、使用目的に応じたスマートグラスを選ぶことが重要です。

スマートグラスはビジネス分野で注目が集まるものの、一般への浸透はあまり進んでいません。最先端デバイスであるがゆえの価格の高さや、内蔵機能のためのデザイン性やサイズ感・重量、プライバシーの保護などにおいて課題が残るとされています。

スマートグラスの仕組み

スマートグラスにはAndroidOSやiOS、WindowsOSなど、パソコンやスマートフォンで使われるOSが搭載されています。スマートグラス本体に小さなコンピューターが内蔵されているイメージです。

一般的に、スマートグラスのディスプレイの仕組みは、スマートフォンのディスプレイと同じです。ディスプレイは大きく分けて、液晶ディスプレイと有機ELディスプレイの2種類があります。液晶ディスプレイは安価であるものの、解像度に限界があり、サイズが大きめです。一方、有機ELディスプレイは高繊細で画質が良く、薄いのが特徴です。
最近のスマートグラスには、有機ELディスプレイを使用する傾向があります。
インターネットのWi-Fiや無線LANで通信することで、スマートグラスのディスプレイにパソコン画面を映し出せます。

以下で、スマートグラスを用いて実現できることを見ていきましょう。

動画視聴

スマートグラスのディスプレイ内で動画を視聴できます。
スマートフォンやパソコンと接続すれば、自分が見ている目の前の風景に動画コンテンツを投影でき、場所や時間を問わず大画面で楽しめます。
また、スマートグラスの画面は、装着者以外に見えることはありません。

写真・動画撮影

スマートグラスに搭載されているカメラやアプリケーションを用いて、今自分が見ているものや風景を写真や動画に収められます。
スマートグラスでは手を使わずに、目を閉じたり、コマンドを音声で発したりといった特別な行動で撮影が可能です。また、デジタルカメラやスマートフォンのカメラとは異なり、装着者の目線映像を撮影できるのも特徴の一つです。

画面共有

写真や動画の撮影に留まらず、目の前に広がる光景をリアルタイムで他の人に共有することも可能です。現場の作業状況を本部に共有したり、遠隔地から指示を仰いだりと、ビジネスシーンを中心に幅広く用いられています。

通話

マイクとスピーカーが搭載されているスマートグラスでは、音声やビデオによる通話も可能です。
また、骨伝導スピーカーを内蔵しており、耳を塞がずに周囲の音を聞きながら会話できる製品も存在します。

データ記録

スマートグラスでは、データを記録してそのまま視覚化できるのも魅力の一つです。
ランニングやサイクリングなどスポーツ向けの製品では、搭載された各種センサーによって、速度や距離・心拍数などの運動データを記録し、視界に表示できます。

腕や足など体の一部や車体に取り付けるタイプの機器は、データを確認する際に視線を動かさなければなりません。しかし、スマートグラスでは正面を向いたまま、データの計測結果を確認できるため利便性が高いです。

地図表示・道案内

AR機能を備えたスマートグラスでは、地図表示や道案内機能も利用できます。
目の前の風景にルートが表示されたり、矢印などのナビゲーションが映し出されたりするため、正面を向いて道を確認しながら目的地まで辿り着けます。

翻訳

聞こえた音声をリアルタイムで認識し、自動で翻訳した字幕を表示する機能もあります。
観光地や公共機関での外国人対応など、ビジネスシーンでの活躍が期待されます。

スマートグラスの活用事例

スマートグラスは様々な業種で活用されています。
ここでは、スマートグラスの具体的な活用方法や事例を見ていきましょう。

遠隔作業支援

作業員が装着したスマートグラスから現場の状況をリアルタイムで把握し、遠隔地にいる人が作業手順を指示したり、アドバイスしたりとサポートできます。
作業員の視界が常に共有されるため、状況や指示が伝わりやすいです。また、目の前に表示される指示テキストをハンズフリーで確認できるため、作業プロセスの改善や作業時間の短縮に繋がり、生産性が向上します。

動画記録・マニュアル参照

AR技術を活用すれば、作業マニュアルや注意事項を現実世界に重ねて表示でき、作業効率の向上や品質のバラつき対策に貢献します。
また、熟練技能者の作業をスマートグラスで撮影し保存することで、教育用ツールとしても活用できます。人手不足や技術継承問題にアプローチできるでしょう。

点検保守

スマートグラス上の視覚的な指示やビデオ、AR技術によるデジタルグラフィックやビジュアルの表示によって、より正確に点検保守を行えます。
個々人の技術・知識の差によるパフォーマンスのバラつきやミスを減らします。

業界ごとのAR技術の活用事例について知りたい方は、以下の記事も是非ご覧ください。

関連記事:各業界におけるAR事例から学ぶARの活用方法と得られる効果

スマートグラスでさらに豊かな視界を楽しむ

いかがでしたでしょうか。
今回はスマートグラスの仕組みや特徴、具体的な機能や活用事例を紹介しました。
ウェアラブル端末の中でも、両手が自由な状態で、目線を動かさずに作業しやすいのがスマートグラスの魅力です。
業種の枠を超えたビジネス分野から日常の趣味的な生活まで、幅広いシーンでの活用が今後も期待されます。

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