Ansys Speos 2025 R1
2025年1月リリース
Ansys Speos 2025 R1 では様々な機能の改良・追加がおこなわれました。
一部を抜粋して下記の通り紹介いたします。
生産性向上
・AxFファイルのサポート
2025R1から材料情報として.AxFファイルをインポートすることが可能になりました。
.AxFファイルはX-Rite社が開発した外観データ用のファイルフォーマットであり、以下のような光学特性を1つのファイルで管理することが可能です。
- テクスチャイメージ
- 法線マップ
- BRDF特性
これにより、質感を伴う見栄え解析をSpeosで行う際に、より現実に近い結果を容易に再現することが出来るようになります。

・PySpeos
Ansys製品向けPythonライブラリであるPyAnsysに、Speosに特化したPySpeosが追加されます。
これにより、Pythonを通してSpeosのソルバーに直接アクセスすることが可能になります。
GUIやCADインターフェースに依存することなくSpeosの操作を行うことが可能なため、より高度な操作の自動化を行うことが出来ます。
PySpeosはGithub上で公開されるようになります

センサー/自動運転
・物理カメラセンサー機能の強化
物理カメラセンサー機能を用いた際に、システムのブラックボックス化が可能になりました。
ブラックボックス化することでレンズメーカーなどのサプライヤーはレンズの形状情報を公開することなく、光学系を外部に共有することが出来ます。

また、軸対称ではない光学系に対しても物理カメラセンサーを使用することが可能になりました。

結果表示の改善
・Live Preview の強化
Live Previewで結果を確認する際に任意の位置を回転中心として設定できるようになり、任意の視点から結果の確認し易くなりました。
また、以下のように疑似カラー表示の機能強化が行われ、結果の評価がし易くなりました。
- 凡例の追加
- 表示する際のカラーバリエーションの追加
- 上限、下限値、刻み幅の追加
- 疑似カラー表示の線形、指数変化の切り替え

さらに測定ピッカーが追加され、任意の位置上の輝度値や照度値を確認することが可能になりました。

光学部品設計
OpticalPart Designの機能が強化されました。
・トリミングオプションの追加
光学面、光学レンズ機能にトリミングオプションが追加されました。
以前のバージョンでは、設計した光学面、光学レンズをトリミングする際にはCADの機能でモデルの形状を編集する必要がありましたが、Optical Part DesignのGUI上で面のトリミングを行えるようになりました。

・ライトガイドのハイブリッドモードの強化
ライトガイド機能のハイブリッドモードが以下のように強化され、より輝度の均一性の高いライトガイドが設計可能になりました。
※ハイブリッドモード … ボディに対してプリズムの追加・削除の両方が出来るモード
- 入口部の形状が光漏れが少ない形状になるように改善

- プリズムの幅を位置に応じて変更するオプションの追加
