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Ansys Zemax OpticStudio 22.1 バージョン情報

OpticStudio 22.1

2022年1月リリース

OpticStudio 22.1では新しいレイエイミングアルゴリズムやSTARモジュールの新機能が追加されました。これらにより、複雑な光学系の設計で発生していたエラーの回避や、再現性の高いシミュレーションが可能になりました。新機能の一部を抜粋して下記の通り紹介いたします。

また、アンシス・ジャパンが開催しました、「OpticStudio 22.1 (STARモジュール含む)、OpticsBuilder 22.1 最新機能の紹介」のオンデマンド視聴をこちらからお申込みいただけます。新機能の概要をご紹介しております。

新しいレイエイミングアルゴリズム:強化されたレイ エイミング (すべてのエディション)

広画角が求められるアプリケーション(マシンビジョン、ドローンの監視カメラ、自動運転用カメラ、携帯電話のレンズなど)のために特別に設計された、新しいレイエイミングアルゴリズムです。既存のレイエイミングアルゴリズムで発生していた光線追跡エラーや解析の不連続性を回避するための改良です。

[システムエクスプローラ] > [レイエイミング]より設定
[システムエクスプローラ] > [レイエイミング]より設定

ノンシーケンシャル 軸外しミラーの改善 (PROFESSIONAL および PREMIUM のみ)

ノンシーケンシャル [軸外しミラー]オブジェクトに新しい自由曲面パラメータが追加され、オブジェクトの前面がより多様な形状に対応するようになりました。この追加により、高度な光学設計で一般的になりつつある軸外しミラーの形状の複雑化に対応できます。また、これらの追加機能により、[NSC グループへの変換]ツールを使用して、より多くのシーケンシャル面を軸外しミラーオブジェクトに変換することが可能になりました。さらに、[ユーザー定義アパチャー] をノンシーケンシャル軸外しミラーに追加できるようになり、結像システムや照明システムの一部としてこのオブジェクトを使用する際の設計能力がさらに高まりました。

体積ホログラムのノンシーケンシャル回折解析 (サブスクリプションの PROFESSIONAL および PREMIUM エディションのみ)

[ホログラムレンズ]、[ホログラム面]、[トロイダルホログラム]で構成された体積ホログラムを解析するため、ノンシーケンシャルモードに新たに3つの回折効率解析が追加されました。回折効率は、指定された波長とホログラム面への入射角の範囲で可視化され、構築パラメータの関数としてホログラムの性能に関する詳細な洞察を提供することができます。

RCWA法による表面レリーフ グレーティングDLL の更新 (サブスクリプションの PREMIUM エディションのみ)

最新のRCWA DLLに、高速フーリエ分解(Fast Fourier Factorization)が実装されました。このアルゴリズムの強化により、グレーティングに高い屈折率を持つ材料が含まれる場合の精度が向上します。これは、回折グレーティングが金属を含む場合に特に重要です。金属は通常、屈折率の虚数部に非常に大きな値を持つからです。このようなグレーティングは、テラヘルツ技術、一部のIRシステム、ARヘッドセットなどの部品に広く使用されています。

STAR モジュールの機能強化(サブスクリプションの PROFESSIONAL および PREMIUM エディションのみ、STAR モジュールのライセンスが必要)

多波長対応

自動運転用カメラ、携帯電話用レンズ、ガイドレーザー切断ツールなど、分光特性がシステム設計に重要な役割を果たす光学アプリケーションを幅広くサポートするため、STAR はFEA データセットのフィッティング時に[システム エクスプローラ]にあるすべての波長を考慮するようになりました。また、STAR の一部の解析に波長オプションが追加され、選択した波長での光学系の性能を確認することができるようになりました。

注意:改良されたフィッティングアルゴリズムで動作させるには、以前に保存した. ZMXおよび. ZOSファイルに対してFEAデータセットを再フィットする必要があります。

温度 - 屈折率プロット

面に割り当てられた熱FEA データセット内の温度範囲について、温度に対する屈折率のプロットを表示します。これにより、材質が設定されている各特定の面について、温度の影響をより良く可視化できるます。屈折率レンジの列は、どのレンズが熱FEAデータセットによる光学的変化が最も大きいかを示しています。

温度 - 屈折率プロット
温度 - 屈折率プロット

FEAデータビューア

FEAデータそのものをOpticStudio内で視覚化する機能です。このツールでは、寸法や中心位置など、データに関する主要なパラメータもテキストで表示されます。これにより、データを光学系にロードして作業する前に、正しいFEAデータセットを使用しているかどうかを確認し、エラーを回避することができます。


構造デフォーメーションデータ

温度分布データ

その他の機能強化

その他、OpticsBuilder向け機能向上、作成できるファイルタイプの追加、個別カタログの作成機能などの機能強化で設計のサポートを実現します。