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CAE活用推進

Invention Machine GoldfireでCAEをもっと効率よく

Invention Machine GoldfireでCAEをもっと効率よく

CAEのあるものづくり Vol.13|公開日:2010年10月

目次

  1. ネジの緩みの要因は?
  2. なぜなぜ分析とは?
  3. 知らないことは探せない?!
  4. 「原因」を検索する!?
  5. 結果も工程も知識も共有ナレッジとして残す!
  6. フロントローディングを加速する!

有限要素法を用いた構造解析に代表されるCAEは、フロントローディングに欠かせないツールです。一方、解析する事象の特定、モデルの適切な簡略化、数値アルゴリズムの選定、パラメーターの合わせ込みなど、担当者の知識・経験・スキルなどに左右されることの多い解析以前の工程は、どのように効率化すべきでしょうか。

ネジの緩みの要因は?

例えば、重機や精密機器などに欠かせない「ネジ」には、「緩む」という現象が起こります。その原因は、熱・振動・衝撃・経年変化など多岐に渡るため、これらの現象を同時にシミュレーションすることはほぼ不可能に近く、要因が明らかでないからと言って「数値解析しよう!」ということはまずないでしょう。肝心なのは、「何を解析すればよいか」を特定することです。観察結果や今までの経験、検索した情報、ときには“勘”も駆使して速やかに特定できれば理想的ですが、誰もがそのようなスキルを持ち合わせているとは限りません。この工程での作業は、後の解析に要する時間や結果の精度に大きく影響する場合があるため、技術者の腕の見せ所とも言えるでしょう。

なぜなぜ分析とは?

Goldfireを用いたなぜなぜ分析図1 Goldfireを用いたなぜなぜ分析

製造業H社の新米技術者Aさんが、某工作機械のネジの緩みの分析を任されたとします。経験や知識が多くないため、実際にモノを良く観察するだけでなく、書籍やWEBサイトで調べたり、先輩に聞いてみたりといったリサーチも必要になるでしょう。しかし、闇雲に調べて多くの時間を費やしてしまったり、無駄な検討をしてしまったりすることも多いかもしれません。
このような調査を効率的に行うためには、ロジカルかつシステマティックな考察を支援する手法を使うと便利です。この手の手法として有名なものの一つに、“なぜなぜ分析”があります。
“なぜなぜ分析”は、不具合や事故などの問題の原因を深掘りしていくことで、真の要因を特定する手法です。CAEで解析を行う前に、この手法を用いて“本当に対策が必要な真に調査すべき事象”を特定できれば、作業の効率が大きく向上することが期待されます。当然のことですが、問題がシンプルであればあるほどCAE解析に必要な時間は少なく、結果の精度も高い傾向があるからです。

知らないことは探せない?!

このような分析では、再発や手戻りを防止するためにも、ヌケモレを抑えることが重要です。そこでAさんはなぜなぜ分析を進め(図2)た後、緩みの原因の一つ“ネジの振動”について、自分が思いつかないような情報が無いか調べようと、インターネットの検索サイトで「ネジの振動の原因」と入力し検索してみます。
検索結果には、「振動などが原因でその取付ネジが緩んで」や「振動はボルトが折れたり、ネジの緩み、…断線の原因などに」といったように、「ねじ」「振動」「原因」を含んではいるものの、「ネジの振動の原因」という本当に欲しい答えに結びつきそうな情報にはなかなか巡り会えません。また、巡り会えたとしても、通常の検索では「ネジの振動の原因は何か?」の「何」の部分がピンポイントでヒットすることはなく、一つ一つの文章を読んで判断しなければなりません。

「原因」を検索する!?

Aさんが作成したなぜなぜ分析の図図2 Aさんが作成したなぜなぜ分析の図

次にAさんは、Goldfireの“知識検索”ツールを使い、日本の特許情報の中を「ネジの振動の原因は?」という質問文で検索してみました。すると、質問文にダイレクトに答える形の情報が表示されます(図3)。Aさんはこの一覧を見ながら、「“音”…確かに、近くにスピーカーがある」と考え、なぜなぜ分析に「音」を加えました。さらに「“運搬時の振動”…製作時や使用しているとき以外にも振動する…」と考え、「運搬時の振動」を加えました(図2の点線で囲った部)。
このように、緩みの原因が複数考えられる場合、要因が音なのか、モーターの振動なのか、運搬時の振動、熱、衝撃のどれかなのかの判断を誤ると、解析に必要なモデルや方法も適切でないものを選択してしまうことになりかねません、そのように解析が行われれば…

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