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解析事例

電磁界解析

永久磁石を用いた磁場・力の定量評価事例

永久磁石と鉄板を対象とした3次元静磁場解析

解析概要

本解析では、Ansys Maxwellを活用して永久磁石と鉄板を対象に静磁場解析を行い、永久磁石の周囲に発生する磁場分布や磁石に働く力を評価します。

使用ソフトウェア

Ansys Maxwell

こんな方におすすめ

  • 永久磁石を用いた設計をされる方
  • 磁気の影響を定量的に評価・可視化したい方
  • CAEで永久磁石の解析を実施したい方

背景/課題

永久磁石はモータやセンサ、アクチュエータなど電気・精密機器で多く使用されるだけでなく、固定や位置決め機構などにも用いられています。これらの構造では磁石サイズや配置、吸着する材質によって吸引力が大きく変化するだけでなく、周囲への磁場分布の影響も考慮して設計をすることが重要となります。特に磁場の広がりによっては周辺部品やセンサへの影響、意図しない吸着力の発生など生じる力に加えて磁場分布まで考慮することが求められます。
Ansys Maxwellを活用することにより、周囲の磁場分布や力を定量化・可視化し、磁石形状の影響や過剰設計、試作後の手戻りを抑制することが可能です。

解析目的および解析手法

解析対象

本解析ではフェライト磁石相当の特性を持つ棒磁石の近くに鉄板を配置したモデルで、周囲の磁場・磁石に働く力の評価を行います。永久磁石の物性値は保磁力234,500 [A/m]、残留磁束密度0.4 [T]の線形特性を使用し、鉄板側がN極を示す設定です。

図1 解析モデル

解析結果

解析結果

図2に解析領域の中心断面で生じている磁束密度のベクトル図を示します。このように解析対象のモデルだけでなく、空間に生じている磁束密度のベクトルを評価することで大きさや向きを評価します。

図2 磁束密度ベクトル

続いて、図3に解析領域の中心断面で生じている磁束密度のコンター図を示します。コンター図ではベクトル図に比べて磁束密度の強弱を判断しやすく、マーカー機能と合わせることで各座標の磁束密度を定量的に評価します。

図3 磁束密度コンター図

最後に、図4に永久磁石に働く力を示します。XYZ方向に働く力F(x)、F(y)、F(z)と合成した力Mag(F)をそれぞれ算出しています。永久磁石には0.67 [N]の力が発生していることが求められ、永久磁石に働く力を定量的に評価します。

図4 永久磁石に働く力

本解析の効果

本解析では、永久磁石と鉄板に対する3次元静磁場解析によって周囲の磁束密度と永久磁石に働く力を評価しました。Ansys Maxwellを用いることで、測定が難しい磁束密度の分布や力の定量評価・可視化が可能となります。
これにより、経験則や試作と調整を繰り返さずに、設計段階から磁石形状の影響評価や過剰設計、試作後の手戻りを抑制することができます。

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