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解析事例

電磁界解析

PCBプレーン共振解析によるノイズ対策

PCBプレーン共振解析によるノイズ対策の概要

こんな方におすすめ

  • PCBの固有共振状態を確認したい
  • PCBの共振を抑制したい
  • PCBのノイズ対策をしたい

解析概要

多層PCBのノイズ対策にとってプレーン共振対策は非常に重要なテーマのひとつです。プレーン共振が起こるとデバイス(IC)の動作周波数や高調波成分を外部に拡散してしまう可能性があります。Ansys SIwaveのプレーン共振解析はプレーン形状の固有共振を解析し周波数モード毎の値をレポートし可視化します。これにより設計者は共振に伴うノイズ対策を効果的に実施することができます。
この事例ではプレーン共振解析を実行し、共振の大きい部分に対策としてキャパシタを配置して効果を確認いたします。

使用ソフトウェア

背景・課題

昨今のエレクトロニクス製品は多機能・高速化が進んでおり、PCBには数多くのIC(LSI)-回路が搭載されています。多層PCBでは電源プレーンとGNDプレーンが対向すると共振現象を誘発します。これはPCB上の回路動作やEMCノイズに影響を与えるため設計者はノイズ対策基本として取り組まなければなりません。

解析対象および解析手法

解析対象

解析対象はPCのリファレンスサンプル基板を用います。

解析手法

共振解析はPCB電源およびグランドプレーンの固有共振を解析しますので、特別な設定は必要ありません。解析メニューより共振解析( Compute Resonant Modes )のコマンドを実行するだけで解析が可能です。

解析条件

共振解析を実行したい下限と上限の周波数、幾つの共振モードを解析したいかを入力し実行(Launch)ボタンをクリックします。

解析結果

解析結果より確認したい共振モードと電源およびGNDプレーンの配線層を選択します。

キャパシタ配置によるプレーン共振抑制例

プレーン共振を抑制するため下記のようにキャパシタを配置して効果を確認します。
PCB右上にあった大きなL2 L7層のモード2共振がキャパシタの配置によって大幅に減少したことが分かります。同様の方法で右下の共振、各モードの共振を抑えます。

本解析の効果

l  プレーン共振解析を実行することで共振状態を可視化できます。

l  プレーン共振状態を設計初期段階で把握することにより対策を検討することが可能です。

l  電源・GNDプレーンの変更やキャパシタ配置による対策効果を簡単に把握することができます。

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