#08 ワーストケース vs 二乗和平方根
ワーストケース と 二乗和平方根
これまで ワーストケース と 二乗和平方根 を紹介してきました。
板を4枚積み上げるという例を使い、ワーストケースで計算すると板のばらつきの範囲と、二乗和平方根で計算する板のばらつきの範囲を計算できることを見てきました。
累積要素数、いくつで二乗和平方根?
どこまでワーストケースを使って、どこから二乗和平方根を使ったらいいのでしょうか?
「二乗和平方根は様々な過程があるので 累積要素数が少ない場合に使うのは危険」とはいえ、どこで切り替えたらよいのかについて長い期間考えられてきています。
「二乗和平方根は様々な過程があるので 累積要素数が少ない場合に使うのは危険」とはいえ、どこで切り替えたらよいのかについて長い期間考えられてきています。
3、4、 5、 10などよりも多い場合にRSS(二乗和平方根)を使用するルールが産業界にある
二乗和平方根の動画でご質問にあったように、それぞれの工程によってどういう分布になるのか、どのようなロットで作るのか、組み立てをするのかによっても結果が変わるので、これだというものを理論に完全に落とし込むことが難しいからではと考えています。
Cp=2で平均シフト1.5σの条件で累積要素数が3を超えるとき,RSS(二乗和平方根)の方が有効
Cp=1で平均シフト1.5σの条件で累積要素数が8を超えるとき,RSS(二乗和平方根)の方が有効
これはMotorola Universityの方が書いた本です。
「平均シフト1.5σ」とは、かたより度k = 0という話を前回しましたが、かたより度がこのくらいの時という説です。
統計的な条件を入れているので、よりよい感じがしますが、私が計算した限りでは実は数字が合わず分からず仕舞いで終わっています。
「こういう条件を加えると具体的な数値が計算できますよ」と書いてあります。
「平均シフト1.5σ」とは、かたより度k = 0という話を前回しましたが、かたより度がこのくらいの時という説です。
統計的な条件を入れているので、よりよい感じがしますが、私が計算した限りでは実は数字が合わず分からず仕舞いで終わっています。
「こういう条件を加えると具体的な数値が計算できますよ」と書いてあります。
累積要素数,いくつで二乗和平方根?→ 自社の工程を測るほか決定打はない
「結局、自社の工程を測るほか決定打はない」と考えています。
二乗和平方根・ワーストケースといった理論は、大昔から確立されています。
しかし、結局自分たちの工場で工程をきちんとトレースして結果を得ることをしないと、結局確たることは言えません。
そのため、確たる結果が本に書かれていないのだと思います。
二乗和平方根・ワーストケースといった理論は、大昔から確立されています。
しかし、結局自分たちの工場で工程をきちんとトレースして結果を得ることをしないと、結局確たることは言えません。
そのため、確たる結果が本に書かれていないのだと思います。
通常、過去の類似の部品をもとに、公差・公差の累積モデルを想定する
生産が始まったあとに、生産前の想定を検証、次製品に生すのが理想
通常、過去の類似部品を使って公差・公差の累積モデルを想定します。
(公差の累積モデル:二乗和平方根・ワーストケースとそれ以外の物も含まれます)
「実際にどのような分布になっているのか」、「作った部品単品が組み立て品になった後、公差解析した箇所はどうなっていたのか」をきちんとトレースして、次の製品に生かさないと、過去の部品の公差を見るだけになってしまいます。
このような事ができることが、本当に実力のある会社だと感じます。
Question : 製造現場で厳しい条件を緩和できる基準やしきい値などはありますか?
続きはみんなの公差にて動画で解説!
より詳細な内容は、YouTube チャンネル「みんなの公差」で解説しています。ぜひご視聴ください。
#08 ワーストケース vs 二乗和平方根
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