CAM編集とは?
工業用のPCBの場合、PCB-CADで出力したガーバーデータやドリルデータでそのまま製造することなく、通常は製造工程に合わせるためのCAM編集を行います。
(卓上のPCB加工機や個人向けの簡易PCB作成はこの限りではありません)
では、CAM編集ってどんなことをやるのかといいますと、
- PCB-CADで出力したガーバーデータやドリルデータをCAM編集ソフトに読み込む
- レイヤーの割付、パッド/ライン/ベタの識別
- MRC(製造ルールチェック)検査
- MRCの結果、問題のある箇所は必要に応じて修正
(最小スペース確保、アニュラリング確保、スライバ修正、パッドズレ補正、ティアドロップ付加、ライン幅補正など)
これらの修正は主に歩留まりの向上が目的
- 修正では対処できない場合はPCB設計者へ連絡し差し換え依頼などの対応
- パネル(ワークサイズとも呼ばれる)への面付け
PCB設計での面付けは多くの場合部品実装のためで、ここの面付けはPCB製造のために行います。面付けには2種類あります。
- パネル外周の捨て板部分へ、製造工程に必要な位置合わせ穴やテストクーポンなどを配置
- 各工程用に寸法補正を加えフォーマットを合わせたデータを配信
- マスクフィルム作画
- 外観検査(AOI)
- ドリル
- 外形加工(ジグの作成データも)
- 電気テスト(ジグの作成手配も)
以上が、CAM編集の概要です。詳細は、工場や製造するPCBの種類などにより変わります。
