3回目となる今年の「CAEユニバーシティ特別公開フォーラム」では、サブタイトルを「現場力を高める人づくりのために〜知・実・伝」とし知識、実践、伝える力、伝承を相互に取り入れたCAEエンジニアリング教育の取り組みについてご紹介致します。
基調講演にデンソーテクノ株式会社 技術開発センターCAE部 部長 宮田英様をお迎えする他、本年もユーザー様による教育事例発表や講師、ユーザー様とサイバネット社員によるディスカッションなど、充実の内容でお届けします。
時間 | 講演内容 |
---|---|
10:00〜10:10 |
開会のご挨拶 サイバネットシステム株式会社 |
10:10〜10:55 |
基調講演
CAE技術者育成デンソーテクノ株式会社 技術開発センター CAE部 部長 宮田 英 様 |
11:00〜11:35 |
講師講演
流体力学実験室のこれまでとこれから 〜CFD解析と連動した実験室を目指して〜(仮) 横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授 白崎 実 様 |
11:35〜12:10 |
講師講演
ブリッジ製作を通して学ぶ材料力学・CAE教育の紹介 岐阜大学 工学部 機械工学科 准教授 永井 学志 様 |
12:10〜13:10 | 昼食 |
CAE教育導入事例ご発表 | |
13:10〜13:45 |
CAE活用教育をチェック・アクション型からPDCAサイクル型へ 株式会社安川電機 品質保証部 品質向上推進グループ 担当課長 小宮 剛彦 様 |
13:45〜14:20 |
CAEユニバーシティの活用を含む社内CAE教育と普及促進への取り組み 富士電機株式会社 技術開発本部 先端技術研究所 熱応用システム研究部 エンジニアリング解析Gr グループマネージャー 山本 勉 様 |
14:20〜14:55 |
ISO/TS16949と社内CAEスキル認定制度 株式会社ホンダロック R&Dセンター 開発本部 製品開発部 研究BL EDI Gr 技術主任 多田 真和 様 |
14:55〜15:15 | コーヒーブレイク |
15:15〜15:50 |
講師講演
知識・実践・相互コミュニケーションを織り交ぜた「CAEワークショップ」のご紹介横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授 松井 和己 様 |
パネルディスカッション「現場力を高める人づくりのために」 | |
15:50〜16:40 |
司会進行
|
16:40〜16:50 | 閉会 |
17:00〜18:00 | 懇親会 |
※プログラム/名称などは予告なく変更する場合がございます。
デンソーテクノ株式会社
技術開発センター CAE部
部長 宮田 英 様
製品設計に役立つCAEを提供するには、設計者とCAE技術者とのコミュニケーションが重要である。このコミュニケーションを実現するためには、製品設計者と同じ土俵で、CAE技術者が設計者とコミュニケーションを取ることができるスキルが必要と考え、それを行えるCAE技術者育成に長年取り組んでいる。この取組内容をご紹介する。
横浜国立大学 大学院環境情報研究院
准教授 白崎 実 様
2015年3月に流体力学実験室が正式にスタートしてから1年半弱が経過した。これまでの状況として受講者の皆さんの反応やご意見について紹介し、これからの展開として強い要望がある流体実験とCFD解析との連携について、その方針や現状について紹介する。
岐阜大学 工学部 機械工学科
准教授 永井 学志 様
CAEユニバーシティにて「パスタブリッジを通した材料力学入門講座」を実施する機会を得たので、そのときの様子や気付きなどについて述べる。また、この講座と「FEM実験室 ―静解析編―」の講師経験を活かして、大学内で専門講義「有限要素法」を再構成し、新たに教養講義「日曜大工からはじめる力学」も立ち上げた。そこでこれらの講義から、発泡スチロールブリッジの設計・製作と、バネの塑性化実験も講演の話題としたい。
株式会社安川電機
品質保証部 品質向上推進グループ
担当課長 小宮 剛彦 様
弊社では開発・設計の品質向上のため、フロントローディング設計を推進している。CAEはフロントローディング設計の有効な手段のひとつである。これまでCAE活用のための操作教育や要素技術の社内研修を実施していたが、その実力が不明という課題があった。 そこで、実力把握に”CAE環境調査”を利用して教育計画を立案し、”FEM実験室”の社内開催などを実行中である。こうしたCAE活用のための取り組みを紹介する。
富士電機株式会社
技術開発本部 先端技術研究所 熱応用システム研究部
エンジニアリング解析Gr グループマネージャー 山本 勉 様
弊社では、発電や変電向けのプラント機器から、パワーエレクトロニクス製品、パワー半導体、自動販売機まで、構造や設計課題が異なる様々な製品を対象として、CAE活用による高性能化や開発期間短縮に取り組んでいる。全社横断での教育や情報交換を目的とした「CAE連絡会」活動を実施しており、「FEM実験室」などを活用した教育も行っている。
今回は、CAE教育を中心とした連絡会での活動について紹介する。
株式会社ホンダロック
R&Dセンター 開発本部 製品開発部 研究BL EDI Gr
技術主任 多田 真和 様
弊社は安心と安全に関わる4輪、2輪部品の開発・製造をしており、開発段階でCAEを活用することで開発品質の改善、向上に日々努めている。開発品質の改善、向上に向けてISO/TSなどの規格に基づき社内規定、開発フロー、技術者教育の整備もされている。弊社では自社製品を題材としたCAE教育を実施しているが、開発におけるCAE活用の効果をより高めるために新たに社内CAEスキル資格の認定制度を定め、役職に応じた技術者の能力開発を強化している。その取り組みを紹介する。
横浜国立大学 大学院環境情報研究院
准教授 松井 和己 様
CAE技術を設計や開発の現場で活用するためには,CAEに関する知識や操作スキルだけでなく,製品知識などの幅広い知識が必要です.さらに,設計案やCAEに対する考えかたを他者に正しく伝える技術も,CAEを活用していくために不可欠な技術です.
これらの複合的な知識・技術を具体的な例題を取りあげながら身につけるために,CAEグループワークを企画しました.特に,自社製品を対象にしたワークショップは疑似OJTとしても有効です.本セッションでは,その概要をご紹介します.