本講座では数式を極力使わず、「ノイズとは何か」から始めて、代表的なEMCの内容、そして、電子機器のノイズ対策はどう行ったらよいのか、といったことまでを実例を交えてお話しします。
講師 |
倉西 英明 氏 倉西技術士事務所
<略歴> ・富士フイルム(株)、横浜国立大学 産学官連携コーディネーター(兼務)など <保有資格> iNARTE EMC Engineer 技術士登録(電気電子部門) iNARTE/KEC EMC Design Engineer 他多数 |
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対象 | ・これからEMC測定・対策を行う予定のある方/既に実施している方 ・ノイズ発生の基礎理論を学びたい方 ・EMCの基本的な内容を学びたい方 |
講義方式 | 座学+演習 |
受講料 |
40,000円(税別) ※お支払い方法は、セミナー受講料のお支払いについてをご確認ください。 |
時間 | 10:00-17:00 |
会場 | オンライン |
受講要件 | こちらから |
定員 | 15名 |
参加ご希望の日程をクリックしてください。申し込みフォームが表示されます。
※参加お申し込みの受付は終了しました。
電子機器の開発で、後半の段階になってから、いつも何かと問題を起こす「ノイズ」。
一筋縄でいかない、電磁気の理論も一生懸命学んだところで現場では役に立ちそうもない…
そんなお悩みを持つエレキ設計者の方々に、役立てていただきたいと企画しました。
我々が「意図して」設計する信号の振舞いに対して、ノイズは「意図しない」自然現象の振舞いです。
同じ自然現象なので、物理法則は両者に平等に成り立つはず。ならばノイズが発生し、又は侵入してくるメカニズムを学んで、「意図して」設計に盛り込めば、一発でEMC試験に合格するのは無理でも、やみくもにあれこれ試して時間だけが過ぎる、というアプローチから脱することができるのではないか、と考えます。
しかし、ノイズの全てをマクスウェル方程式から説き起こすのでは、とても効率的とは言えません。
そこで、本セミナーは、理論的な話の中でも数式を殆ど使わず、「ノイズとは何か」から始めて「EMC試験とはどんな試験か」「設計段階からノイズに対処するにはどうしたらよいのか」といった実践的な内容を順に学べるように構成しました。
そして、受講された方が、設計段階ではノイズに対処した設計が独力ででき、ノイズ評価や試験が行えるようになることを目指します。
時間 |
章・節 |
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10:00 |
1 | ノイズの基礎とEMC | ||
1 | 1 | ノイズとは何か | ||
1 | 1 | 1 | 電磁エネルギーの出入り | |
1 | 1 | 2 | ノイズの定義 | |
1 | 1 | 3 | 電子機器の干渉とEMC | |
1 | 1 | 4 | エミッションとイミュニティ | |
1 | 1 | 5 | ノイズの時間的特性 | |
1 | 1 | 6 | ノイズの伝達経路 | |
章末問題 | ||||
1 | 2 | ノイズの物理 | ||
1 | 2 | 1 | 物理の話の前に | |
1 | 2 | 2 | ノイズと物理法則 | |
1 | 2 | 3 | 交流の基礎知識 | |
1 | 2 | 4 | 交流とスペクトル | |
1 | 2 | 5 | 見えないLとC | |
1 | 2 | 6 | 共振現象 | |
1 | 2 | 7 | 電磁波の発生とアンテナ | |
1 | 2 | 8 | 伝送線路 | |
章末問題 | ||||
13:00 |
1 | 3 | ノイズの計測・評価 | |
1 | 3 | 1 | ノイズ計測とデシベル | |
1 | 3 | 2 | 高速波形の測定 | |
1 | 3 | 3 | スペクトル測定 | |
1 | 3 | 4 | 電波暗室とレシーバ | |
章末問題 | ||||
2 | 共通EMC規格とその意味 | |||
2 | 1 | EMC規格試験の目的 | ||
2 | 2 | エミッション試験 | ||
2 | 2 | 1 | 雑音端子電圧 | |
2 | 2 | 2 | 雑音電界強度 | |
2 | 2 | 3 | 電源高調波 | |
2 | 2 | 4 | フリッカ | |
2 | 3 | イミュニティ試験 | ||
2 | 3 | 1 | 静電気放電 | |
2 | 3 | 2 | 放射イミュニティ | |
2 | 3 | 3 | ファーストトランジェント/バースト | |
2 | 3 | 4 | 雷サージ | |
2 | 3 | 5 | 伝導イミュニティ | |
2 | 3 | 6 | 電源周波数磁界 | |
2 | 3 | 7 | 電源電圧ディップ・瞬停 | |
章末問題 | ||||
15:00 |
3 | ノイズ問題の方法論と技術論 | ||
3 | 1 | ノイズ問題の方法論 | ||
3 | 1 | 1 | 素早く原因を掴むコツ | |
3 | 1 | 2 | 再現性を確保する手法 | |
3 | 1 | 3 | 技術が身につく試行錯誤 | |
3 | 2 | ノイズ問題の技術論 | ||
3 | 2 | 1 | 発生源を抑える | |
3 | 2 | 2 | 伝達経路を断つ | |
3 | 2 | 3 | アンテナを作らない | |
3 | 3 | 設計時の対策技術 | ||
3 | 3 | 1 | 回路・基板 | |
3 | 3 | 2 | 機内・機外ケーブル | |
3 | 3 | 3 | フレーム・筐体 | |
3 | 3 | 4 | 既製品・外部設計品 | |
3 | 4 | 設計後の対策技術 | ||
3 | 4 | 1 | 磁性コア類 | |
3 | 4 | 2 | フィルタ | |
3 | 4 | 3 | シールド・GND強化部材 | |
3 | 4 | 4 | 電磁波吸収体 | |
章末問題 |
●設計/精密機器 EMCとはどういうものかという基礎の基礎からEMC関連の専門用語、具体的な対策案やその組み立て方等、バランスよく的確な順番で学ぶ事が出来、大変満足した。 |
●研究開発/公的機関 EMC対策の具体的な方法とEMC規格を俯瞰的に知ることができた。 |
●設計/その他製品 特に知りたかった設計段階での対策が具体的でわかりやすかった。 |