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〜電子機器のノイズ設計のための〜 EMC基礎講座

本講座では数式を極力使わず、「ノイズとは何か」から始めて、代表的なEMCの内容、そして、電子機器のノイズ対策はどう行ったらよいのか、といったことまでを実例を交えてお話しします。

こんな方におすすめ

  • これからEMC測定・対策を行う予定のある方/既に実施している方
  • ノイズ発生の基礎理論を学びたい方
  • EMCの基本的な内容を学びたい方

講座の内容

ノイズの問題は、電子機器の多くの開発者、設計者にとって難題です。
設計段階で対策を取ろうにも、開発の後半になって筐体やケーブル等も含めて「形」ができてこないと、姿を現さない、再現性がない、詳しい経験者にアドバイスをもらいたいが、退職してしまった…
技術だけではない、いろいろな要因が重なって、EMC試験対策から抜け出せないことが多くあります。

技術面については、ノイズが厄介な理由の一つは、我々が「意図して」設計する信号の振舞いに対して、ノイズが「意図しない」振舞いだからです。意図したものではないですが、両者は同じ自然現象なので、物理法則は両者に平等に成り立つはず。ならばノイズが発生し、又は侵入してくるメカニズムを学んで、「意図して」設計に盛り込めば、一発でEMC試験に合格するのは無理でも、やみくもに試して時間だけが過ぎる、というアプローチから脱することができるのではないか、と考えます。

本セミナーでは、理論的な話の中でも数式を殆ど使わず、数少ない物理法則・原理から始めて「EMC試験とはどんな試験か」「設計段階からノイズに対処するにはどうしたらよいのか」といった実践的な内容を順に学べるように構成しました。受講された方が、設計段階ではノイズに対処した設計が独力ででき、ノイズ評価や試験が行えるようになることを目指します。

事前学習として望ましい知識

高校物理の電磁気学に関する項目
受講形態 座学+演習
受講料 40,000円(税別)

※ お支払い方法は、セミナー受講料のお支払いについてをご確認ください。 ※ 本価格は税別価格です。別途消費税が加算されます。 ※ 参加費はセミナー開催日時点での消費税率が適用されます。 ※ 消費税率変更前に事前支払いをされた場合も、別途差額を申し受けます。
時間 10:00~17:00
会場 オンライン
受講要件 こちらから
定員 15名
※内容は予告なく変更となる場合がございます。
開始時間 内容
10:00 1.ノイズの基礎とEMC
1-1 ノイズとは何か
1-1-1 電磁エネルギーの出入り
1-1-2 ノイズの定義
1-1-3 電子機器の干渉とEMC
1-1-4 エミッションとイミュニティ
1-1-5 ノイズの時間的特性
1-1-6 ノイズの伝達経路
章末問題
1-2 ノイズの物理
1-2-1 物理の話の前に
1-2-2 ノイズと物理法則
1-2-3 交流の基礎知識
1-2-4 交流とスペクトル
1-2-5 見えないLとC
1-2-6 共振現象
1-2-7 電磁波の発生とアンテナ
1-2-8 伝送線路
章末問題
13:00 1-3 ノイズの計測・評価
1-3-1 ノイズ計測とデシベル
1-3-2 高速波形の測定
1-3-3 スペクトル測定
1-3-4 電波暗室とレシーバ
章末問題
2.共通EMC規格とその意味
2-1 EMC規格試験の目的
2-2 エミッション試験
2-2-1 雑音端子電圧
2-2-2 雑音電界強度
2-2-3 電源高調波
2-2-4 フリッカ
2-3 イミュニティ試験
2-3-1 静電気放電
2-3-2 放射イミュニティ
2-3-3 ファーストトランジェント/バースト
2-3-4 雷サージ
2-3-5 伝導イミュニティ
2-3-6 電源周波数磁界
2-3-7 電源電圧ディップ・瞬停
章末問題
15:00 3.ノイズ問題の方法論と技術論
3-1 ノイズ問題の方法論
3-1-1 素早く原因を掴むコツ
3-1-2 再現性を確保する手法
3-1-3 技術が身につく試行錯誤
3-2 ノイズ問題の技術論
3-2-1 発生源を抑える
3-2-2 伝達経路を断つ
3-2-3 アンテナを作らない
3-3 設計時の対策技術
3-3-1 回路・基板
3-3-2 機内・機外ケーブル
3-3-3 フレーム・筐体
3-3-4 既製品・外部設計品
3-4 設計後の対策技術
3-4-1 磁性コア類
3-4-2 フィルタ
3-4-3 シールド・GND強化部材
3-4-4 電磁波吸収体
章末問題
精密機器/設計
EMCとはどういうものかという基礎の基礎からEMC関連の専門用語、具体的な対策案やその組み立て方等、バランスよく的確な順番で学ぶ事が出来、大変満足した。
公的機関/研究開発
EMC対策の具体的な方法とEMC規格を俯瞰的に知ることができた。
その他製品/設計
特に知りたかった設計段階での対策が具体的でわかりやすかった。
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