AVS/Expressではファイルの読み込み、フィルター処理、グラフィックス表示などの様々な機能が、モジュールと呼ばれる部品として提供されています。必要なモジュールを選択し、ワークスペース上でフローチャートを描くようにつなぎあわせるだけで、可視化のプロセスを、自由に組み立てることができます。
モジュールの接続、パラメーターの設定など殆どの操作は、マウスを使用して直感的に行うことができます。表示された3Dオブジェクトもマウス操作でリアルタイムに回転、移動、拡大・縮小が行えます。
一般的な可視化から、等数値面表示やボリューム・レンダリング表示のような高度な可視化まで、様々なモジュールが提供されています。また、半透明表示やデプスキューイング(奥を深くする)などの効果が簡単に指定できます。ステレオ対応のグラフィックス・ボードを使えば、ステレオ視(立体視)も可能です。
ユーザー・インターフェース(GUI)を構築するためのモジュールが提供されています。パラメータの変更のためのスライダーやダイヤルを設定したり、ボタンにイメージを貼るなど独自のGUI構築が可能です。
連成問題で流体解析と構造解析の結果を重ねて表示したり、モデラーで作成したリアルな形状と流れの可視化を重ねて表示することが可能です。
2次元画像、流体解析、構造解析、磁場解析、気象、地質、地形、医用画像、計算化学、3次元幾何形状、各種実験・計測など、様々な数値データを可視化することができます。入力ファイルとしては、シンプルな独自のフォーマットの他、上記各分野で標準的なフォーマットに対応しています。
様々なニーズに対応するため、豊富なアニメーション機能が用意されています。
AVS/Expressは、Windows PCはもちろん、各種UNIXワークステーション/サーバー、スーパーコンピューター、Linux、MAC OS Xでも動作します。AVS/Expressを使って作成した資産が、マシン環境を超えて使えますので、効率的です。
標準の機能だけでは足りない場合には、C、C++、FORTRANでモジュールを作成することにより、機能を追加することができます。モジュール作成支援ツールにより、モジュールのソースコードのテンプレートを自動的に作成することが可能です。また、GUIのモジュールもありますので、メニューを簡単に作成することができます。
このようなカスタマイズにとどまらず、エンドユーザーにはAVS/Expressを意識させない独自のアプリケーションを作成することも可能です。
AVS/Expressを用いれば、プロトタイピングが容易になるので、開発の仕様に関して合意を取りながら開発を進めることができます。更に、必要な機能だけを追加開発すればよいので、開発工数が大幅に削減できます。