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カメラレンズの設計事例

〜Ansys Zemax OpticStudio による水中レンズの設計〜

光学設計ソフトウェアAnsys Zemax Optic Studioでは、様々な光学系の解析/設計が可能です。カメラレンズはOpticStudioで設計/解析できるもののひとつです。今回は水中カメラレンズ設計についてご紹介します。

水中カメラレンズと通常のカメラレンズの違いは、レンズ前方(物体側)の媒質が空気ではなく、海水もしくは淡水という点です。レンズと海水との間に屈折パワーを有しないカバーガラスを設置し、カバーガラスの外側を海水にした状態で設計しています。
こういった特別な状態でレンズの設計した場合、この水中カメラを通常の空間で撮影すると、画角や収差といったパラメータが変化してしまい撮影には不向きです。

本事例では、お客様から上記のようなご相談を受けて設計した水中カメラレンズ設計方法をご紹介します。
お客様から提示頂いた設計仕様 を表1に示します。水中専用であること以外での本仕様の特徴は、「非球面レンズを使用しない」という点と「比較的広角タイプのレンズである」という点です。非球面レンズを使用せずに広角タイプのレンズ設計を行う際の1つの有益な事例です。
非球面レンズを使用しないという選択は、レンズ作製上のコストや実物検証に要する時間上の制約からですが、本事例の最大の目的は実現可能なレンズタイプ探索という側面が大きいため、本設計をさらに発展させることも可能です。

表1 (設計仕様)


図1 初期レンズと設計完了レンズ

本設計事例の詳細をダウンロード資料としてご用意しました。初期レンズ(図1左)を出発点とし、設計完了(図1右)までの一連の工程をご紹介しています。初期レンズはOpticStudioに収録済みのデータを使用しました。
レンズ設計を行う際、どういったレンズを出発点とするかは常に悩ましい点ですが本事例での初期レンズの選択は1つの参考になります。
本資料ではZemax OpticStuidoにおける設定方法、最適化の流れ、最終的な各種性能などを記載しています。

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