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電気通信事業 A社大規模解析計算のリソース不足をクラウド活用により解決


電気通信事業社A社の概要

電気通信事業社のA社は設立以来、半世紀以上にわたり情報化社会の礎となる通信・放送インフラの整備や誘導加熱焼入装置などを設計、製造している企業です。同社では、サイバネットCAEクラウドを活用し、大規模な設計依頼への対応を実現しています。サイバネットCAEクラウドを導入された背景と活用法、もたされた効果について、同社の担当者にお話を伺いました。

POINT
  • 大規模解析計算のリソース不足をクラウド活用により解決
  • 解析サーバーの仕様を柔軟に変更することで、最適な解析サーバーの仕様を実現

一時的なリソース不足に柔軟に対応できるサイバネットCAEクラウドを採用

A社ではこれまで様々なアンテナの設計にCAEを活用してきましたが、ある日、過去実績を大きく上回る規模、かつ新たな解析要素を求められるモデルの設計依頼が入りました。3Dモデルの設計は既存のハードウェアで行えたものの、数値解析はメモリなどリソース不足で計算が進まず、代替案の検討が必要でした。

そこで以前から取引のあったサイバネットシステム(以下、サイバネット)に受託解析の相談をしたところ、一時的なリソース不足にも柔軟に対応できるクラウドサービス「サイバネットCAEクラウド」を利用して自社で解析する方法の提案がありました。かつてない規模の解析は自社にとっての技術蓄積になることもあり、クラウドの活用に舵をきりました。

サイバネットCAEクラウドの他、国の機関を含めCAEでの利用実績のあるクラウドをいくつか検討しましたが、「コスト面・早期環境構築・最適な解析サーバーの仕様」のポイントからサイバネットCAEクラウドが自社にマッチしていると判断し、導入を決定しました。自部門には専任の設計インフラ管理者が在籍しておらず、その支援を受けられたことも1つの要因でした。

導入のポイント

  • 早期に解析環境を構築したい
  • トータルコストを抑制したい
  • 解析サーバーの仕様を変更しながら、最適な解析サーバーの仕様を見つけたい

サイバネットCAEクラウドの特長

  • インストール済みのCAE環境を提供
  • 必要な計算リソースを必要な時に必要なだけ提供
  • CAEの用途に応じてサーバースペックを簡単に変更可能
  • CAEソフトとクラウドの両方を1つの窓口でサポートするので安心して利用可能

セキュリティが担保されたCAEクラウドを約1ヶ月で利用開始

導入にあたっての課題は、サイバネットCAEクラウドの特長の一つである高速リモートデスクトップで利用する通信ポートの開放でした。システム管理者との打ち合せにサイバネットの技術者が同席して検証を重ねることで、申請からポートの開放まで2週間、1ヶ月後には利用を開始することができました。


相互に操作し、理解を深めることが可能な『高速リモートデスクトップ』

導入課題解決のポイント

  • IT部門との打ち合せでの技術支援
  • 十分なセキュリティが担保された安心なサービス

導入効果

導入当初は利用するサーバーのメモリ量をどの程度にすれば良いかなど、多少試行錯誤は必要でしたが、最終的にはこれまで行った最大要素数の20倍を超える計算を行うことができました。これにより必要に応じてサーバーのリソースを増やせば、更に大規模の設計依頼にもこたえられる手応えを感じたといいます。

今後の課題

サイバネットCAEクラウドの特長の一つでもある高速リモートデスクトップを体感し、オンプレ環境と同等のレスポンスで操作できることが確認できたため、CAEだけでなく設計環境(3次元CAD)を含めて、トータルでの運用・管理コスト削減にサイバネットCAEクラウドを活用していきたいと笑顔で締めくくりました。