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建設業界でのAR技術の活用方法と事例を解説!

AR技術はエンターテイメントの域を超えて、ビジネスのあらゆる現場で活用が広まっています。中でも、建設業界ではAR技術の導入によって、業務効率や完成度の向上が期待されます。

そこで本記事では、建設業界でAR技術を活用するメリットや活用事例を紹介します。
建設業界におけるAR技術の動向について知りたい方、AR技術の導入に興味のある建設業界の方は、ぜひ参考にしてください。

ARとは?

ARとは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と訳されます。
位置情報や画像解析技術を駆使して、実在する目の前の現実空間上に、バーチャルのデジタル情報を重ねて映し出す技術のことです。
ARと混合されやすい技術としてVR(Virtual Reality)が挙げられます。
ARはあくまで前提となる現実空間を加工する一方、VRはヘッドマウントディスプレイを使用して、仮想空間を現実のように体感させる技術です。

ARは起動する仕組みや手法によって、ロケーションベースとビジョンベースの2種類に大きく分けられます。
ロケーションベースでは、GPSや加速度センサー・磁気センサーから、デバイスの位置や方角・傾きを認識し、登録されたデジタル情報を表示します。位置情報に基づくため環境の変化に強く、ユーザーが活発的に動く屋外での活用に最適です。

ビジョンベースでは、画像や空間の解析技術を活用して、画像や立体物・空間などのオブジェクトを認識し、登録されたデジタル情報を表示します。ビジョンベースには、ARマーカーを端末のカメラで読み込むマーカー型と、特定のマーカーを使わず、風景や建造物・立体物そのものを認識するマーカーレス型があります。
マーカー型は情報表示のスピード感や精度が安定しやすいものの、デザイン性が劣りやすいです。反対に、マーカーレス型は対象物の外観を損なわず自由なデザインが可能であるものの、計算量が多いため安定性が劣りやすく、開発には高度な知識が求められます。

ARデバイスの種類や特徴については、以下の関連記事でも解説しておりますので、あわせてご覧ください。

関連記事:ARデバイスとは?種類や活用事例を解説!

建設業界でAR技術を活用するメリット

AR技術は、現実空間に存在しないものを可視化することで、課題の把握や具体的な解決策の提示を促します。また、複数人での情報共有もしやすくなります。
以下では、建設業界においてAR技術を活用するメリットを見ていきましょう。

現場の作業効率が上がる

AR技術を導入することで、現場の目標や各工程が可視化されます。
建設中の現状と作業目標や今後の工程を重ね合わせれば、スケジュールのずれや不足部分を把握しやすく、現場の作業効率アップが期待できます。

作業効率の向上は全体的な工期の短縮に繋がります。
結果として建設工事の請負件数を増やせるようになるため、企業経営の黒字化・成長などの好循環が生まれるでしょう。

スタッフの一体感が生まれる

AR技術による映像や立体モデルを用いて、建設工事に関する情報が可視化・共有されると、現場の作業員同士、または現場の作業員と本部の施工管理者同士で、連携が取りやすくなります。
コミュニケーションが活発になり、スタッフの一体感が生まれるでしょう。
現場では作業意欲が高まることで作業効率化に繋がり、施工ミスを防ぎやすくなります。
また、仕様変更があった場合でも、施工管理者から現場への指示が通りやすくなります。

トラブルを未然に防ぐ

従来、建設業界ではBIM(Building Information Modeling)と呼ばれる設計システムが注目されています。BIMでは企画から設計、施工計画や維持管理までの各工程においてデジタルモデルを作成し、コンピューター上で多様なシミュレーションが可能です。

BIMとAR技術を組み合わせて取り入れることで、資材や設備の種類・サイズなどを視覚的に確認できます。それぞれのパーツを実寸大で目にすれば、建設現場での不整合や設計の不具合を未然に防げます。
資材の無駄や作業の待ち時間を減らし、コストの削減や作業員の負担の軽減にも繋がるでしょう。

また、建設後の保守点検でも、壁内部のパーツの変化まで早期に発見しやすくなります。

柔軟な設計が可能になる

AR技術を取り入れることで、紙面や画面・模型だけに留まらず、現場の映像や立体的モデルを参照しながら、より多角的な視点で具体的な設計が可能になります。
壁の内部にある配管や電気配線の位置を把握したり、周囲の景観に建造物を配置して、外観の整合性や内部からの視界を確認したりできます。

机上では把握できない細かい情報まで含めて判断できるようになり、活発な意見交換による柔軟な設計が期待できるでしょう。

人手不足・技術継承問題を解決する

現在、多くの業種において人手不足や、熟練技能者の高齢化による技術継承問題が議論されています。建設業界においても20〜30代の若手大工が少なく、40代以上の大工や60〜70代のベテラン大工が占める割合が大きいです。
また、従来より建設現場では、若手は熟練者の技術を側で見て学ぶ習慣が強く残っています。よって、将来的に熟練技能者が引退すると、建設業界の技術継承が難しくなると予想されます。

そこで、ARをはじめとするデジタル技術を活用し、作業効率を上げて人手不足に対処することが期待されます。AR技術で完成イメージを具体的に確認すれば、スムーズに作業しやすくなるでしょう。
また、熟練技能者の技術をデータとして保存し、マニュアル化したものを現場に反映させることで、若手の教育・訓練に活かせます。

建設業界におけるAR技術の活用事例

では、実際の建設業界ではどのようにAR技術が用いられているのでしょうか。
以下で、建設業界におけるAR技術の活用事例を見ていきましょう。

完成イメージの確認

BIMとAR技術を連携させて活用することで、より精密に完成イメージを確認できます。
映像化された完成イメージを実際の現場に重ねれば、立地条件や周囲の景観との整合性も視覚的に判断可能です。
また、完成イメージの映像はクライアントと共有できるため、イメージの食い違いを防いだり、営業活動や宣伝広告に使ったりできます。

施工進捗状況の把握

AR技術を用いれば、設計図を建設中の現場に照らし合わせて、進捗状況を把握できます。
施工不良を早期に見つけて修正することで、設計図に忠実な施工が可能となります。
施工進捗の管理にかかる時間や負担を軽減できるでしょう。

現場の安全性確保

毎年、建設業界において労働災害による死傷者が発生しています。
建設現場では、日々変化する作業環境を察知し、情報を素早く共有することが重要です。

AR技術では画像解析技術やセンサーを活用し、目に見えない危険を察知して、警告を発することも可能です。AR技術の導入は、作業員が健康的に集中して働ける環境の整備、現場の安全性確保に貢献します。

保守点検の支援

建設業界では、工事終了後も建築物のメンテナンスが求められます。

AR技術ではパーツのサイズや空間を自動で計測し、実際の映像と重ねて不整合を検知したり、スマートグラスを使用して点検箇所を映像として記録したりできます。
また、BIMを組み合わせれば壁内部の透視もでき、表面化する前の不具合を察知可能です。
大規模な建築物でも保守点検のコストや労力・時間を省けます。

現場と本部の連携

AR技術では現場と離れた本部とのスムーズな連携も実現します。
現場の状況が本部に共有され、遠隔での指示が可能になることで、緊急事態や作業手順の急な変更へも迅速に対応できます。
リモートワークやテレワークで現場に赴く機会が少なくなった現在でも、建設業界においては、建築物や周辺環境のビジュアル・雰囲気を正確に伝えることが重要です。

AR技術の導入で建設現場のより良い環境づくり

いかがでしたでしょうか。
今回は建設業界におけるAR技術活用のメリット、活用事例を紹介しました。
AR技術は本来見えない情報を可視化することで、柔軟な設計や作業効率の向上・トラブルの防止に貢献します。また、スタッフの一体感を生み出し、人手不足や技術継承問題の対処法としても有効です。
より良い建設現場の環境づくり、サービス提供に向けて、ぜひAR技術の導入を検討してみてください。

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