CYBERNET

解析事例

構造解析

ICパッケージのトランスファー成形解析

こんな方におすすめ

  • トランスファー成形における成形条件の検討を精度よく行ないたい
  • トランスファー成形で使われる熱硬化性樹脂の硬化反応や粘度変化も考慮した解析を行ないたい

PlanetsXの射出圧縮成形解析オプションを利用することで金型の移動を考慮した樹脂流動解析が可能になります。この金型移動を考慮することで、ICパッケージのトランスファー成形における樹脂流動を解析することが可能になります。
以下に、トランスファー成形の概要を説明いたします。

解析形状とメッシュ

トランスファー成形とは、予め材料をポット(加熱室)で加熱溶融させた後、プランジャーで加圧してランナー内を流動させキャビティ内に移送する成形方法です。
PlanetsXでは、樹脂を所定の場所に初期配置する機能を有しているので、ポット内での材料の加熱は初期配置機能を利用して解析でき、金型移動と併用してトランスファー成形全体の解析が可能となります。
図1にトランスファー成形解析での解析形状(メッシュ)を示します。


図1. トランスファー成形解析メッシュ

充填の様子

解析結果(充填状態)を図2に示します。ポット上面(プランジャーを表現)が下に移動し、ポット内の樹脂がキャビティ側に移送される様子が分かります。


図2. プランジャーの移動と樹脂の流動状態

充填状態のアニメーション

充填状態のアニメーションを図3に示します。

図3. 充填状態(メルトフロント進行アニメーション)

変形図

変形図を図4に示します。プランジャーが下に向かって移動したことがわかります。


図4. 変形図

おわりに

ICパッケージのトランスファー成形では、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂が使われます。
PlanetsXでは熱硬化性樹脂の解析も可能なシステムですので、樹脂の熱硬化反応率の解析、および反応に伴う粘度の変化を考慮した解析も可能です。従いまして、熱硬化反応解析も併用することで、トランスファー成形をより実際に近い形で解析できるので、成形条件の検討を精度よく行うことが可能です。


※この事例では、Ansysに加えて以下のライセンスが必要です。
Ansys Workbench版 射出成形CAEシステム PlanetsX

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