順送金型とは
順送金型とは
順送金型(じゅんそうかながた)とは、プレス機の1ストロークごとに金属板を少しずつ送りながら、複数の工程を1つの金型内で連続して行う方式のプレス金型です。
材料を送り出すごとに、打ち抜き・曲げ・絞りなどの工程が順に進むことから「順送」と呼ばれています。
大量生産に適しており、自動車部品や電子部品など、高い寸法精度と生産効率が求められる分野で広く使用されています。
順送金型の特徴とメリット
順送金型の最大の特長は、1台のプレス機で複数の加工を自動的に連続処理できる点です。
そのため、部品ごとに金型を交換する必要がなく、生産スピードが向上し、作業の安定化や省人化を実現します。
主なメリットは以下の通りです:
- 生産性が高く、大量生産に最適
- 部品精度が均一で品質が安定
- 作業者の手作業を減らし、安全性が向上
- 材料ロスを抑え、コスト削減が可能
一方で、金型構造が複雑になるため、設計段階での成形解析や金型精度の検証が重要です。
シミュレーションによる順送金型設計の効率化
順送金型の設計では、工程ごとの板材変形やスプリングバックを正確に把握することが求められます。
この課題に対して、サイバネットが提供するDynaform(ダイナフォーム)が有効です。
Dynaformはプレス成形専用のCAEソフトウェアで、順送工程の解析、板厚変化の評価、しわ・割れの予測などを高精度に実施できます。
これにより、金型設計の手戻りを防ぎ、開発期間短縮とコスト低減を実現します。
