CAEや3次元CADなどのツールが導入されて、環境が整ってくると、自分たちの設計したものの品質も向上したような気分になってくるものです。
しかし、よ〜く周囲を見渡してみてください。不具合が減少したどころか、逆に増えてきているというような症状はありませんか? 不具合の増加までは行かなくても、ツールの導入後、”工程の後戻り”が頻繁に起きるようになったという声が、あちこちから聞こえてきませんか?
これは、高級なツールに頼りすぎて、本来なすべき”段取り”を怠るようになったことが原因なのです。
段取りを適切に行う人と、これを省略する人とを比べると、最初のうちは後者の方の作業が速く進むように見えます。しかし後者は、やがて段取りの省略のしっぺ返しに遭うようになります。試行錯誤や後戻りを頻繁に繰り返すようになって多大なロスタイムを生み、結果的には前者の方が早くゴールインするのです。
この講座では、3次元CADツールやCAEツールの普及後、忘れられがちな”段取り=設計の本来の進め方”と”簡単な材料力学による強度評価方法”を意識しながら、後戻りをせずに、高品質の設計を実現させるための、適切なツールの使い方を習得していきます。
この講座はツール特有の機能に依存しない内容ですので、受講者の方々のツールが当講座で利用するツールと違っていても、職場に戻られてすぐに応用できることでしょう。