解析講座 構造解析技術者のための複合材料入門(2) 〜積層板の力学的挙動とFEM解析における留意点〜
著者 日本大学 生産工学部 機械工学科 平山 紀夫 様

目次

  1. はじめに
  2. 積層板の特性(古典積層理論による応力-ひずみ関係)
  3. FEMによる積層板解析時の留意点
  4. おわりに

1. はじめに
前回は、複合材料の力学的特性について、一方向強化複合材料(一方向材)等の直交異方性材料の力学(フックの法則)を中心に解説し、ANSYSで解析するときの注意点について述べました。この一方向材の力学は、複合材料の力学的挙動を考察する際の基礎となるものですが、複合材料を実際の製品に使用する場合には、一方向材の単層板を重ね合わせて作成された積層材(積層板)として用いられることがほとんどです。そして、FEMで複合材料の構造解析を行う際には、様々な一方向材や織物複合材が重ね合わせられた積層板をひとつの構造要素として解析し、その後に、積層板の解析結果から各層の単層板の応力状態を評価することが一般的に行われています。

そこで今回は、積層板の力学的挙動とFEMで積層板の構造解析を行う際に必要となる知識について解説します。

2. 積層板の特性(古典積層理論による応力-ひずみ関係)
ここでは、前回に解説した一方向材の単層板をもとにして、積層板の応力-ひずみ関係について解説します。積層板を作る際に、一方向材を無秩序に積層すると、...

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