ARツール「metaio Unifeye」の紹介 -3-

目次

工業分野での利用事例

欧州では工場設備計画や試作部品の検査でCADデータと組み合わせて利用されています。図2はこれから製造される予定の自動車を既存のラインに通したときに不都合なく作業できるかを確認するために、実写撮影した画像にCADデータから持ち込んだ自動車の形状データを表示し、直視的にクリアランスなどを確認して設備改良の検討に役立てています。また、必要な部分については写真から空間的な長さの計測も行えます。図3は板金加工された部品に、これから取り付ける予定である部品の設計CADデータを重ねて表示している例です。組みつける部品がまだ出来上がっていなくても、CADデータを用いて実際に組み付けたかのような状態を表示し、様々な方向からリアルタイムに検証できます。この位置合わせと観察には図4で示すような機械式の3次元測定器を用いており、工業用ライブカメラからの実写映像とCADデータを高い精度で重ね合わせた表示や、実際の部品とCADデータとの距離測定が可能です。
生産用途以外では、図5のように自動車の整備手順を表示するAR整備マニュアルの事例があります。作業者は光学式ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)をかけ、車のエンジンルームを見ます。HMDには整備内容に基づき、取り外すべき部品、ボルトの場所、回転方法などが重畳表示されます。表示内容は作業工程に応じて切り替わっていきます。

図2 工場ラインの検証
図2 工場ラインの検証
図3 試作部品とCADデータの重ね合わせ
図3 試作部品とCADデータの重ね合わせ
図4 機械式3次元測定器の例
図4 機械式3次元測定器の例
図5 ARメンテナンス
図5 ARメンテナンス

今後の展開

昨今は国内の自動車、造船、建築メーカーからAR利用について問い合わせが増えています。この背景には自然な空間トラッキング技術と描画技術が進歩してきたためと考えられ、その点においてmetaio社は他社に先んじて製品化に成功しています。今後はものづくりの現場でiPad2のようなモバイルデバイスを利用していきたいというニーズがあり、metaio社はそれに応えるように、モバイルのための空間トラッキング機能をもうすぐリリースする予定です。
実用レベルにおいてARはまだ産声を上げたばかりですが、metaio社のUnifeyeは設計製造分野で最も進んだ進化を見せており、その進化は現在も進行中です。今日ニーズが高まっているコストダウンやエコに寄与しながら、設計を支えるポテンシャルを持つ興味深い技術製品であると期待されます。

 

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