製品情報
Optimus 2022.1SP1
リリース概要
解析プロセスを学習し結果の再利用が可能となったため、解析時間の削減による設計効率化が期待できます。また、モータ設計時の性能評価に良く用いられるJMAG効率マップを対象とした最適化の設定が可能となりました。
リリース日
2022年9月
主な新機能と特徴
Rescan : シミュレーション結果の再利用範囲を拡大!さらなる設計効率化を実現します。
設計・開発の作業期間中は、要件の変更や、取得したい解析データや解析処理の追加が発生します。しかし従来のOptimusは、設計パラメータと解析結果の数値のみが再利用され、解析モデルなどは再利用できませんでした。そのため追加データを収集するためには、自動化/統合化した解析プロセスに変更を加えた上で、全てのシミュレーションを再実行する必要がありました。
本バージョンでは、解析モデルや画像ファイルなどの結果も自動的に再利用可能な仕組みが導入されました。追加で必要なデータの取得や解析処理は、変更を加えた部分のみ実行することになり、シミュレーション時間の大幅な削減が期待されます。追加データを含めた分析、解析プロセスの追加設定を気軽に行うことができ、設計の意思決定や最適化をより効率的に実施することが可能となります。
次のようなケースで効率化が可能となります。
既存の自動化した解析プロセスに、新しく取得したい出力値を設定するケース(図1)。
データベースに管理されている結果ファイルから値を抽出するためシミュレーションは実行されません。
既存の自動化した解析プロセスに、新しい解析要素を追加するケース(図2)。
データベースに存在する結果はすべて再利用され、新しい部分のみシミュレーション実行します。
JMAG効率マップを対象とした最適設計探査
Optimus 2022.1SP1は、JMAGの効率マップのデータ出力に対応しました。 モータ設計の際、要求仕様を満たす設計案の検討に効率マップが活用されます。しかし設計パラメータの変更、解析、描画、効率の確認という作業フローのため、仕様を満たすまでこの作業の繰り返しが発生していました。今回、効率マップを最適化ワークフローに組み込むことが可能となり、最適設計の自動化が可能となりました。
JMAGモデル上で効率マップのマップ表示を定義していれば簡単にデータ出力が可能です(図3)。Optimus2022.1SP1では次の形式でデータ出力が可能です。
- ベクトル形式のデータ
- 速度−トルク−効率マップ(コンター図)の画像データ
モータ仕様が決まっていれば、マップ上の任意の動作点における効率の最適化や、複数の動作点を抽出することによる動作範囲内の効率最適化などが可能です。
さらに、出力した効率マップ画像とサマリーをリンクさせることで、設計パラメータ毎に抽出した動作点の効率とともに、効率マップ画像もリアルタイムで切り替えることができます。これにより画像だけでは分かりづらかった効率の値を確認しながらの分析も可能となります(図4)。
Grasshopperダイレクトインタフェースの新規搭載
パラメータ変更だけで複雑な形状を設計および編集できるようにするRhinoceros 3DのプラグインツールであるGrasshopperへのインタフェースが搭載されました。
Grasshopperダイレクトインタフェースにより、解析の自動化プロセスである解析シーケンス(図5)を容易に作成することが可能となりました。
Grasshopperのファイル(拡張子:.ghx)の更新/実行が可能で、.ghxファイルで定義された出力ファイルを設計探索や最適化の実行により自動的に繰り返し生成することが可能となります。
ユーザー独自のカスタムプラグインの登録が可能に
「Automate」「Discover」「Postprocess」に続く新しいメインツールバーとして「プラグイン」を導入しました。「プラグイン」タブには、日常的に使用している操作をPythonスクリプトなどのアプリケーションとして作成し、アイコン登録することで作業の効率化を図れます(図6)。
- ユーザー独自のカスタムプラグインを登録可能です。
- ユーザーはアイコンをクリックすることで、簡単にプラグインを起動できます。
- Pythonスクリプト、exeファイル、shスクリプトを実行できます。
新規搭載
- Grasshopper
機能改良
- JMAG
※ダイレクトインタフェースの種類により、必要なライセンスが異なります。
その他の対応アプリケーションについては、対応アプリケーションをご覧ください。
より詳細な新機能や改良点については、ユーザー専用コーナーをご覧ください。