Ver.19.0 では、MicroAVS のスクリプト機能を外部アプリ(Excelマクロや自作の解析ソフト等)から呼び出せるようになりました。これにより、データ読み込みだけでなく可視化操作や動画作成など、MicroAVS 上のほとんどの操作を外部アプリ側から行えます。
外部アプリを操作して一旦データファイルを作り、MicroAVSに移って先ほど保存したデータを読み込んで可視化…といった煩わしさから開放され、一連の流れをシームレスに行える統合的なシステムを構築できます。
※本機能は Professional 版でのみ使用可能です。
なお、評価版、Standard製品版でも、インストール後1ヶ月は試用できます。
スクリプトが呼び出せるようになることで、MAclientではできなかった以下のようなことが外部アプリ側からの操作で可能となりました。
・FLD+MGF、UCD+MGFといった複数データの読替え・データ追加
・可視化メソッドのON・OFF、可視化パラメータの変更
・画像保存、動画の作成
※参考:MAclientについて
「MAclient」も外部アプリから MicroAVS を操作する機能として Professional 版に備わっている機能です。これは単一の FLD/UCD データ読替えのみを機能として持ちます。MAclient のみ使用する場合、可視化内容はアプリケーション(Vファイル)としてあらかじめ作成しておき、外部アプリから MicroAVS を起動させるときにその V ファイルを読み込みます。その状態で外部アプリ側から MAclient を呼び出すことで、MicroAVS のGUIを操作せずに新たな FLD/UCD データに読替えることができます。
以下の手順を外部アプリ側で行います。
動作テストとして Windows の 「コマンドプロンプト」 から上記1、2を行う方法を説明します。
MicroAVS 本体とは、インストールフォルダの BIN フォルダの下にある "MicroAVS.exe" のことです。 これを起動させる時に -server オプションを付け、その後ろに 『ソケットファイル』 のパスを指定します。
<MicroAVSのインストールフォルダ>\BIN\MicroAVS.exe -server <ソケットファイル名>
ソケットファイルとは、サーバーモード起動時に MicroAVS が自動作成するファイルで、これを使ってスクリプトと MicroAVS との通信を確立します。ソケットファイルのパスは現ユーザー権限で読み書き可能なフォルダの下 (例 C:\temp\mavs_sock.dat ) に作成されるように指定してください。
コマンドプロンプトから以下のコマンドを入力してください。
(最初に set コマンドでMicroAVSのインストールフォルダにパスを通しておきます)
(ソケットファイルのパスは適宜書き換えてください)
set PATH="<MicroAVSのインストールフォルダ>\BIN";%PATH%
MicroAVS.exe -server "C:\temp\mavs_sock.dat"
MicroAVS 本体がサーバーモードで起動し、ソケットファイルが作成されます。
インストールフォルダの BIN フォルダの下にある "Script.exe" がスクリプト(入力ウインドウ)にあたります。サーバーモード MicroAVS が起動している状態で、 -client オプションを付けて実行します。その際、 先ほどのサーバーモード起動時に指定したソケットファイルパスを記述します。
<MicroAVSのインストールフォルダ>\BIN\Script.exe -client <ソケットファイルのパス> -script <スクリプトファイル名>
※記事の幅の制約上改行していますが、実際は1行で記述してください。
スクリプト外部呼出しでは、スクリプトはあらかじめ 「スクリプトファイル」 の形で保存しておき、クライアントモード起動時に -script オプションの後にスクリプトファイルのパスを記述します。
サーバーモード MicroAVS が起動した状態で、コマンドプロンプトから以下のコマンドを入力してください。
(ここでは仮にサンプルスクリプトファイルを読み込んでいます。適宜パスを書き換えてください)
Script.exe -client "C:\temp\mavs_sock.dat" -script "C:\MAVS19(x64)\DATA\SCRIPT\MicroAVS_scriptfile.txt"
※記事の幅の制約上改行していますが、実際は1行で記述します。
スクリプトファイルに書かれたスクリプトが実行されます。
※スクリプト入力ウインドウは表示されず、スクリプト実行後に Script.exe は自動終了します。
(スクリプトファイルの最後に MAclose コマンドを書くのと同じ動作)
スクリプトのクライアントモード起動で読み込めるスクリプトファイルは1つです。スクリプトファイルが複数ある場合は、1つのスクリプトファイルにまとめるか、クライアントモード起動コマンドを複数回実行させてください。
スクリプトファイルの最後に MAexit コマンドを入れた場合は、MicroAVS 本体が終了します。その後、再び可視化を行いたい場合はサーバーモード起動コマンドを再度実行してください。