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過渡応答解析(かとおうとうかいせき)

英訳:transient response analysis

過渡応答解析とは、構造計算において、時間の経過により状態や挙動が変化する非定常状態について解析することです。「時刻歴応答解析」と同義です。構造解析では物体が衝突や振動によってかかる荷重に対し、物体に生じる加速度や応力(応答)が徐々に減衰する状態などについて解析します。回転機器(ターボ機器)が動作する際の振動特性や、建物の耐震強度について検証する際などに用いられます。

過渡応答解析の計算では、「モード法」や「直接法」を適用します。

モード法(モード重ね合わせ法)

対象物そのものが振動しやすい周波数とその振動形状を把握するモーダル解析を事前に行った上、そこで求めたモード形状を係数倍し、足し合わせて計算します。Ansysはこの手法に対応しています。

直接法

連立線形方程式の直接消去法に基づく数値計算手法です。この手法を使ったAnsysソルバーには、「スパース直接法ソルバー(Sparse direct solver)」があります。

なお伝熱や流体も非定常状態を計算しますが、この場合は過渡応答解析もしくは時刻歴応答解析とは呼ぶことは少なく、「非定常解析」と呼びます。また、時刻の変化を考慮しない、あるいは考慮する必要がない解析は、「定常解析」と言います。


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