材料物性値の取得について〜材料に関する取り組み〜

目次

材料物性値を計測

第2の材料物性値の取得方法として、材料試験により計測する方法が考えられます。こちらに関しては、使用する材料を直接計測するため信頼性はありますが、計測準備のための手間や費用などの懸念点が挙げられます。更に、それ以上に重要なポイントは“材料モデルに関する知識”と“計測方法のノウハウ”の両方が必要となることです。

そのため、弊社ではこれまでシミュレーションの操作方法だけではなく、材料モデルや計測に焦点を当てた特別セミナーを開催してきました。

最近では、ゴム材料を対象とした“基礎からわかる!ゴム材料のシミュレーションセミナー”を開催しました。本セミナーは超弾性材料モデルやゴムのダメージを表現するMullins効果また、材料物性値の同定方法に関して山梨大学の吉田先生にご講演いただきました。

また、過去には“疲労解析”や“落下・衝突解析”を対象として解析および材料物性値の計測に関してJFEテクノリサーチ(株)様にご協力いただき開催しました。このようなシミュレーションと計測の両方に焦点を当てた特別セミナーに関しては今後も引き続き取り組んでいく予定です。


図7 ゴム材料のシミュレーションセミナー

数値計算による算出

第3の材料物性値の取得方法としてMultiscale.Simを用いた材料特性の算出機能をご紹介いたします。本製品は数値材料試験により複合材料の特性を算出することが可能です。FRPに代表される複合材料は様々な製品に利用されておりますが、ミクロ構造が複雑で異方性の材料特性を持っています。Multiscale.Simではミクロ構造の1セクタ分を抽出してモデリングをした後で、数値材料試験として垂直3方向とせん断3方向に荷重を負荷することで各方向の等価材料物性値を算出します。


数値材料試験による等価物性値の算出

Multiscale.Simを用いた数値材料試験を行うメリットとしては以下が挙げられます。

  • 異方性材料の場合は6方向(垂直3成分、せん断3成分)と測定方向が多いため、実測では計測コストがかかる。
  • 測定が困難な複合材の厚さ方向の試験や、純せん断試験などの応力場を数値計算上で容易に作り出すことができる。
  • 計測のノウハウを必要としない

そのため、複合材料に関する物性値を同定する際には非常に有用なツールとなっております。また図8にMultiscale.Simで算出可能な材料特性の一覧を記載しますが、線形材料だけでなく非線形材料についても対応している点も特長です。


図8 Multiscale.Simにて算出が可能な材料特性

Multiscale.Simに関しては弊社ホームページでも紹介しています。
Multiscale.Sim

またMultiscale.Simの最新機能に関しては、同誌掲載の“Multiscale.Simによる非線形マルチスケール解析”をご参照ください。

おわりに

今回は材料物性値の取得に関する弊社の取り組みについて紹介しました。また冒頭に記載の通り、お客様の解析ニーズが拡大している中でANSYSもバージョンアップ毎に搭載されている材料モデルが増加しています。そのため、今後もニーズに応えられるよう材料に関する取り組みは継続して進めていきます。今回ご紹介をしたCYBERNET KEY to METALSおよびMultiscale.Simにご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

(CAEのあるものづくり2013年18号掲載)

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