製品情報
スイッチング電源向け回路シミュレータ「SIMPLIS」
SIMPLISは、スイッチング電源やパワーエレクトロニクス回路の解析に特化した回路シミュレータです。
従来のSPICE系シミュレータとは異なり、スイッチング動作を効率的に計算する独自のアルゴリズムを採用しており、電源回路の過渡解析を高速に実行できることが特徴です。
一般的なSPICEシミュレーションと比較して、過渡解析を約10〜50倍高速に実行でき、スイッチング電源の設計や安定性評価を効率的に行うことが可能です。

主な特長
1.スイッチング電源解析に最適化された高速シミュレーション
SIMPLISはスイッチング電源回路の解析に最適化された独自のアルゴリズムを採用しています。
これにより、従来の回路シミュレータと比較して過渡解析を大幅に高速化し、大規模で複雑な電源回路でも短時間で解析結果を得ることができます。
2.定常動作を効率的に解析
周期動作点(POP)解析により、スイッチング回路が安定して動作している状態を直接求めることができます。
通常必要となる起動時のシミュレーションを省略できるため、定常状態の評価を効率よく行うことが可能です。
3.アナログとデジタルを組み合わせた回路検証
デジタルシミュレーションライブラリを利用することで、カウンタやADC、DACなどのデジタル機能を含む回路のシミュレーションにも対応しています。
電源制御回路など、アナログとデジタルが組み合わさったシステムの検証を行うことができます。
4.既存SPICEモデルの活用
SPICEトランジスタモデルやダイオードモデルをSIMPLIS形式へ変換して使用できるため、既存のモデル資産を活用した効率的な設計環境を構築できます。
5.SIMetrixとの統合設計環境
SIMPLISはSPICEベースの回路シミュレータ「SIMetrix」と同一環境で利用できます。
電源回路の高速解析にはSIMPLIS、詳細なアナログ回路解析にはSIMetrixといったように、用途に応じてシミュレーション手法を使い分けることで、より効率的な回路設計を実現します。
独自の解析機能
SIMPLIS には、SPICE 系回路シミュレータにはない スイッチング回路解析に特化した独自の解析機能が用意されています。(SIMPLIS/Pro/Elite共通機能)
1.Periodic Operating Point(POP)解析
POP(Periodic Operating Point)解析は、スイッチング回路の定常状態の動作点を直接求める解析手法です。通常の過渡解析では、回路が定常状態に到達するまでに数千回のスイッチングサイクルをシミュレーションする必要があります。
POP解析では、起動過渡を計算することなく定常状態を直接求めることができるため、シミュレーション時間を大幅に短縮できます。
2.小信号 AC 解析(スイッチング回路対応)
SIMPLIS の小信号 AC 解析では、平均化モデルを使用することなく、実機測定と同様の周波数スイープによってゲインと位相特性を評価します。
この手法により、電源制御ループの安定性評価やボード線図解析を、短時間で高精度に実行できます。
3.デバイスモデル
SIMPLIS は、スイッチング回路の解析に適した各種デバイスモデルを提供しています。
抵抗、コンデンサ、インダクタなどの基本的な受動部品に加え、電圧制御スイッチや電流制御スイッチなど、スイッチング回路に最適化されたモデルを利用できます。
またSPICE デバイスモデルを SIMPLIS モデルへ自動変換する機能を備えており、既存の SPICE モデル資産を活用することが可能です。ダイオード、ツェナーダイオード、バイポーラトランジスタ、MOSFET などのデバイスをSIMPLIS環境で利用できます。
4.System Designer
SIMPLIS System Designerは、デジタル制御のパワーエレクトロニクスシステムをモデル化するために最適化されたSIMPLISの回路図構成要素のセットです。
これらのパワーエレクトロニクスシステムは、マイクロコントローラ、DSP、FPGAに基づく制御システムなどのハードウェアおよびソフトウェアのデジタル制御実装の両方を含みます。

SystemDesigner PID回路図例

出力電圧の負荷応答
その他の機能
SIMPLIS Pro は SIMPLISの機能に加えて以下の機能もご利用いただけます。
・デジタル制御の電力電子システムをモデル化するために最適化された System Designer 機能
・最大4コアまでのマルチコアサポート
SIMPLIS Elite は SIMPLIS Proの機能に加えて以下機能もご利用いただけます。
・最大16コアまでのマルチコアサポート
