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MBSE(Model-Based Systems Engineering)

MBSEとは

MBSE(Model-Based Systems Engineering)とは、システム開発において「文書中心」ではなく「モデル中心」で設計・検討を行う手法です。従来のエンジニアリングは膨大なドキュメントをベースに進められてきましたが、複雑化する製品開発では整合性の確保や情報共有が困難になっていました。そこで登場したのがMBSEです。UMLやSysMLなどのモデリング言語を用いて、システムの要件、機能、構造、振る舞いを一貫して可視化し、開発効率と品質を高めます。

MBSEのメリット

MBSEを導入することで、次のようなメリットがあります。

1. 複雑なシステムの可視化

 ドキュメントベースの仕様書では理解しにくい要件や構造を、モデルで直感的に把握できます。

 共通モデルを参照することで、担当の異なるチーム間の認識齟齬を防止できます。
 
 
2. 変更や影響範囲の管理が容易
 
 仕様変更があった場合も、モデルを通して関連部分を迅速に確認でき、手戻りを削減します。
 
 
3. トレーサビリティの確保
 
 MBDと連携することで、要件から設計・検証までを一貫してリンクでき、開発全体の整合性を維持できます。
 
このように、MBSEは品質向上と効率化の両面で大きな効果を発揮します。
 

MBSE導入のポイント

効果的にMBSEを導入するためには、いくつかのポイントがあります。
まず、導入目的を明確化することが大切です。品質改善を狙うのか、コスト削減を重視するのかによってアプローチは変わります。次に、適切なモデリング言語とツールを選定することが必要です。SysMLを使用して本格的にMBSEに対応するのか、System Composerを使用してライトに対応するのか等を目的に合わせて見極める必要があります。また、組織内の教育やトレーニングも欠かせません。特に最初は小規模プロジェクトから始め、成功事例を共有しながら段階的に適用範囲を広げていくと定着しやすいでしょう。

事例/活用例

サイバネットの MBSE ツールとサービス

この資料を読むと、MBSE導入のための具体的な進め方や、SysMLモデル・シミュレーションモデルの活用方法、さらにMBDやCAEとの連携による効果的な開発プロセス構築について理解できます。ツール紹介だけでなく、定着化まで支援するサービス事例も掲載されており、MBSE活用の全体像を把握するのに最適な一冊です。

サイバネットのMBSE 教育プログラム

この資料を読むと、MBSE(モデルベースシステムズエンジニアリング)導入担当者や現場エンジニアが直面する課題に対し、どのような教育・育成プログラムを進めればよいかが分かります。SysMLの基礎操作、モデル構築、トレース抽出、背反分析などの技術教育内容や、初級〜応用段階のトレーニングカリキュラム、現場に即した教材カスタマイズの方針などが具体的に説明されています。

モデルベース開発(MBD)プロセス構築支援ソリューションのご紹介|MBSE & MBDエンジニアリングサービス

MBD導入では手順不明やノウハウ不足が課題となります。サイバネットは40年の実績と研究経験を活かし、要件定義、制御・プラントモデル構築、RCP/HILS検証、テスト実行まで、MATLAB/Simulinkをベースにしたモデルベース開発を支援します。

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エンジニアリングサービス事業部