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Optimus-Ansys Icepak連携によるエンジンコントロールユニットの最適設計事例の紹介

電子制御ユニットはさまざまな製品で活用されています。近年、軽量化と高機能化が進む一方で、車載ECUのように過酷な環境で利用されることも珍しくありません。特に発熱量については、高い熱密度を回避するために熱設計ツールでの検討が行われています。しかし、厳しい要求を満たすための設計作業は多くの場合試行錯誤を必要とし、またユニット内では複雑な現象が起こっていると考えられます。このような場合、最適化ツールを活用することで、現象理解の促進や工数削減を実現できます。本事例では、電子機器向け熱流体解析ツールAnsys Icepakにより熱設計を行い、さらに最適設計支援ツールOptimusを連携させたエンジンコントロールユニット(ECU)の最適設計事例をご紹介します。

ECUパーツの最大温度の最小化

熱源となる5個の素子の配置を工夫することで、熱的に厳しい3つの素子(Cond1, Cond2,Product133)の最大温度を低減させることが目的です。解析に必要なIcepakファイルの読み込み、Icepakによるメッシュ生成と解析実行、Icepakから出力されるサマリーリポートからの結果抽出という一連の流れをOptimusにより繰り返し実行し、3つの素子の最大温度を低減させるような5つの素子の配置座標を探索します。

設計空間の分析

設計検討における試行錯誤を減らすため、設計空間の分析により現象を理解します。まず、ラテン超方格法と直交表による実験計画法を実施します。次に、サンプリングによる不連続なデータを計算式に置き換えて連続的に評価できる応答局面モデルを作成します。左図のような応答局面モデルの3次元プロットでは、視覚的に設計空間を把握でき、温度を下げられる設計変数の組み合わせを見つけることが可能です。また、寄与度図、トラストリージョンプロット、セクションプロットも利用できます。

最適化検討

Cond1とCond2の最大温度には正の相関があり、同じ変化をするものと思われるため、最適化ではCond1の最大温度のみを評価します。Cond1とProduct133の最大温度にはトレードオフ関係が見て取れるため、多目的最適化を実施します。手法は、 eArtius-HMGEを応答曲面モデル上で実行します。

最適化の結果

多目的最適化の結果見つかったパレート最適解69個の中から、素子の許容温度のバランスなどを考慮して最適設計を決定します。左図は参照解と最適解の温度分布を表しています。解析結果から、対象の素子の温度を下げるように、熱源となる素子の配置を自動的に決定できたことがわかります。

追加モデル:ヒートスプレッダー装着モデル

ヒートスプレッダーを装着する場合、コスト削減のためフィン枚数を検討する必要があります。フィンのパーツをそれぞれ有効/無効に切り替えた場合の効果を検討します。実験計画法(2水準要計画)の結果、Fin1は熱的に厳しい素子の最大温度に寄与していないことがわかり、Fin1のコストを削減可能であることが判明しました。

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