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NANF型ホローコアファイバの固有モード解析

Ansys Lumerical

解析分野 : 電磁界解析、波動光学的解析、フォトニクス解析   業界:光通信

解析概要

本事例では、フォトニクス解析ソフトウェアAnsys Lumericalを用いて、次世代の光通信用ファイバとして期待されるNANF(Nested Anti-Resonant Nodeless Fiber)型ホローコアファイバの固有モードについて解析した事例をご紹介します。ホローコアファイバの構造による光の閉じ込め効果と、材料・漏れ損失の低減をシミュレーションにより評価しています。

解析目的および解析手法

背景と目的

ホローコアファイバ(HCF)は低遅延かつ低非線形性という優れた特徴を持ちます。その中でも反共振を利用して光を閉じ込める反共振型ファイバ(ARF)は広帯域で低損失ですが、ガラス管同士の接触部で反共振条件が崩れ、損失が増加する課題がありました。本解析では、この課題を解決するノードレス構造(ANF)および、さらに閉じ込めを強めた入れ子構造(NANF)について、解析します。

解析対象

NANF型ホローコアファイバ(入れ子構造あり)
ANF型ホローコアファイバ(入れ子構造なし)
材料:SiO2(Lumericalの材料データを使用)

図1:Lumerical で作成した (a)NANF 型、(b)ANF 型の解析モデル

解析手順

モデル構築:コア半径、ガラス管の厚さ(thickness)、入れ子状に配置された大小のガラス管などのパラメータを定義し、構造を作成します。

固有モード解析:FDEソルバーを用い、波長1.8 µmにおける固有モードを計算します。境界条件にはPML吸収境界条件を設定し、材料吸収と漏れ損失を含めた損失を算出します。

比較評価:入れ子構造の有無(NANF vs ANF)による損失の差や、ガラス管同士を接触させた場合の損失への影響を評価します。

解析結果

NANF(入れ子構造)を採用することで、構造がない場合に比べて光の閉じ込め効果が向上することが確認されました。

損失の比較:NANFの損失は、ANFと比較して、約2桁改善が確認できます。

図2:Lumericalで計算したNANF(青)とANF(緑)の損失の波長依存性

モード分布の可視化:NANFではコア内部に非常に強く光が閉じ込められている様子が視覚的に確認できます。

図3:電場分布

まとめ

Ansys Lumerical MODEを用いた解析により、NANF型ホローコアファイバが持つ優れた低損失特性を定量的に評価しました。入れ子構造が閉じ込め損失の低減に大きく寄与していることや、ガラス管同士の配置間隔が反共振条件の維持には重要です。

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