分野別の課題
アクティブTHzメタマテリアルの解析
メタマテリアルによる光波制御
メタマテリアルは、電磁波(光)に対して自然界の材料には存在しない特性や振る舞いを示す材料または構造体です。特に金属ワイヤ構造を用いる構造体では、特定の周波数に対して物質の電磁気特性(誘電率、透磁率)を制御することで負の屈折率を示したり、透過や反射の特性を制御することができます。
Lumerical FDTDとCHARGEとの連携によるアクティブメタマテリアル解析
本事例では、0.1〜2テラHzの周波数帯域で動作するメタマテリアル構造体の解析と、ドーピングされた基板に対して電圧印加を行うことにより特性変調されたメタマテリアルの光学応答の解析を行います。
まず初めに、パッシブなメタマテリアルの解析を行います。FDTDソルバを用いて周期的に配置された構造体に平面波を垂直に入射させ、メタマテリアルを透過、反射するパワーの解析や、メタマテリアル構造体近傍の電磁場フィールド分布から表面電流密度を解析します。
続いて、MultiphysicsのCHARGEソルバを用いて、基板表面層1umにNドープされた領域に対して、メタマテリアル構造を電極として電圧印加した際のドープ領域の電荷密度分布をシミュレーションします。電極の構造に合わせて複数の領域に分割して解析を行います。
CHARGE解析により得られた、印加電圧が変化した際の電荷密度分布を利用して、再度FDTDでアクティブデバイスとしてのシミュレーションを行います。CHARGEの結果とFDTDを連携させることにより、ドープ領域の電荷密度変動を屈折率変動としてモデル化することが出来ます。これにより、電圧印加に対するメタマテリアルの光学応答を解析する事が可能となります。

パッシブ状態のメタマテリアルの透過、反射スペクトルを示しています。

CHARGEによる電圧印加時のnキャリアの密度分布を示しています。
電圧に応じて分布が変化する様子が確認できます。
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