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多目的最適化 (Multi-Objective Optimization)

多目的最適化 (Multi-Objective Optimization)とは、複数の目的関数を同時に最適化する問題を扱う最適化手法です。
通常の最適化問題は下式のように1つの目的関数𝑓(𝑥)を最小化(または最大化)します。

一方で多目的最適化は複数の目的関数𝑓1(𝑥),𝑓2(𝑥),…,𝑓𝑛(𝑥) を同時に扱います。

複数の目的関数の最適解xが一致することは非常に稀で、大抵の場合は目的関数間のトレードオフを考慮する必要があります。

CAEにおけるパレート最適化とその特徴

CAEの場合、多目的最適化=パレート最適化 (Pareto Optimality)といえます。パレート最適化で求められた解の集合はパレートフロント (Pareto Front)と呼ばれ、集合内ではある目的関数が改善すると、他の目的関数が改悪するといった目的関数間のトレードオフが成立します。このパレートフロントを求めるためにNSGA-IIなどの遺伝的アルゴリズムが用いられます。

CAEにおける多目的最適化の事例として、ジェットエンジンブラケットの設計があり、部材の重量最小化と構造強度の最大化の2つの目的関数を満たす形状最適化が挙げられます。

NCSによるノンパラメトリック形状最適化のアプローチ

NCSでは設計パラメータを対象とする最適化の外に、形状生成AIで学習された形状の潜在的特徴量を潜在空間(Latent space)のベクトルとして扱い、最適化をかけることでノンパラメトリックの形状最適化を実施することも可能です。

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