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ホールドアウト法 (Hold-Out Method)

ホールドアウト法は、データサイエンスや機械学習、ディープラーニングにおいて、開発したモデルの性能を評価するための最も基本的かつ広く用いられる手法です。
この手法では、手元にあるデータセットを大きく二つの部分に分割します。一つはモデルの学習に用いる「訓練データセット」、もう一つは学習済みのモデルの性能を評価するための「テストデータセット」です
(モデルのハイパーパラメータの調整などに使用する「検証データセット」にも分割する場合もあります) 

データ分割の仕組み

通常、データセットの一定割合(例えば8~9割)のサンプルを訓練データとしてモデルに学習させ、残りのサンプルをテストデータとして使用します。モデルは訓練データのみを用いてパターンや特徴を学習し、テストデータはモデルが未知のデータに対してどの程度正確な予測や判断ができるか(汎化性能)を確認するために一度だけ使用されます。 

この方法の主な目的は、モデルが「過学習(Overfitting)」することを防ぐことです。過学習は、モデルが訓練データにのみ過剰に適合してしまい、訓練データに含まれない新しいデータに対しては性能が著しく低下する現象です。ホールドアウト法により、学習に使われなかったテストデータでモデルを評価することで、モデルが訓練データだけでなく、汎用的な問題に対しても有効であるかを確認できます。 

CAEサロゲートモデルにおけるホールドアウト法の注意点

CAEサロゲートモデルのトレーニングにおいては、データの性質によってホールドアウト法の適用に注意が必要な場合もあります。例えば、時系列で得られるシミュレーション結果を扱う場合などでは、単純なランダム分割ではなく、時間軸に沿ってデータを分割するなど、データの特性を考慮したホールドアウト法の適用が必要です。適切にホールドアウト法を用いることで、サロゲートモデルが実際の設計現場で役立つ信頼性の高いものであることを確認することができます。 

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