全結合層 (Fully Connected Layer)
全結合層(Fully Connected Layer)とは、ニューラルネットワークを構成する基本的な層の一つです。この層の最大の特徴は、前の層の全てのニューロン(ノード)と、次の層の全てのニューロンが互いに結合しているという点です。
全結合層の構造と計算の仕組み
全結合層では、前の層から受け取った各入力に対してそれぞれ重みが掛けられ、それらの重み付き入力の合計にバイアスが加えられます。この結果が活性化関数を通して次の層のニューロンへの出力となります。
もし前の層に m 個のニューロンがあり、全結合層に n 個のニューロンがある場合、これらの層の間には m×n 個の重みパラメータが存在することになります。
CNNにおける全結合層の役割
ニューラルネットワークにおいて、特に画像認識に使われる畳み込みニューラルネットワーク(CNN)などでは、畳み込み層やプーリング層が画像から特徴を抽出する役割を担います。全結合層は、これらの層によって抽出された特徴を受け取り、それらを組み合わせて最終的な判断(分類や回帰)を行う役割を担うことが多いです。
例えるなら、畳み込み層やプーリング層が部品ごとの特徴を見つけ出すのに対し、全結合層はそれらの部品の特徴を総合的に判断して、それが何であるか(例:猫、犬など)を最終的に決定する役割があると言えます。
