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2021.11

IoTに利用されるセンサーの種類と特徴について解説

日常生活で使う家電や工場の生産ラインで用いられている機械には、その性能をより効果的なものにするため、センサーが搭載されている場合が多いです。
ただしセンサーといっても、用途や仕組み・特徴・効果などにより、複数の種類に分けられます。

そこで本記事では、IoTに利用されるセンサーの種類や特徴・活用方法を紹介します。
IoT技術の導入や工場のDX(デジタルトランスフォーメーション)に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。

IoTに利用されるセンサーの種類と特徴

インターネットに接続し、通信機能を搭載したIoTデバイスは、データの収集や送受信・分析などの役割を果たします。
中でも、モノの動きを監視・検知し、データを集めるのがセンサーの役割です。
ここでは、それぞれのセンサーのバリエーションを細かく見ていきましょう。

温度センサー

温度センサーは、物体や空間の温度を計測します。
異なる金属を溶接し、対象の温度が変化すると電圧・電流が流れる仕組みを利用した「熱電対」が有名です。
他にも測温抵抗体やサーミスタ、バイメタルなど金属の特質を活かしたセンサーや、物体に触れることなく放射熱により温度を測定する放射熱温度計なども存在します。

工場機械の異常熱を検知したり、エアコンや冷蔵庫などの家電を適切に管理したりする場面で用いられます。

加速度センサー

加速度センサーは、物体の速度変化を測り、対象の移動や傾き・振動・衝撃などを検知します。
主な計測方法は、静電容量検出方式・ピエゾ抵抗方式・熱検知方式の3つです。

自動車のエアバッグや産業用ロボット、デジタルカメラやスマートフォンなどの制御に用いられます。

GPSセンサー

GPSセンサーは、物体の位置情報を測定する装置です。
複数の人工衛星や地上管制・GPS受信機により、対象の位置情報を特定します。
スマートフォンの地図アプリやカーナビ、デジタルカメラなどが活用の代表例です。
また、土木・建築業界の測定や地震発生時の震源地特定などにも使用されています。

ジャイロセンサー

ジャイロセンサーとは、対象の傾きや角速度を検知する装置です。
コリオリ力(慣性力)を用いて、人が感知しづらい運動を捉えます。

当初、人工衛星や飛行機などの姿勢制御に用いられていました。
近年ではゲーム機の操作やデジタルカメラの手ブレ補正などにも活用されています。

圧力センサー

圧力センサーは、気体や液体の圧力を測ります。
ダイアフラムと呼ばれる膜の歪み量を電気信号に変えて検出する仕組みです。

体重計や血圧計・洗濯機や、工場機器の油圧管理などに用いられています。

光センサー

光センサーは、反射や透過を利用して光の有無や強さを検知する装置です。
可視光や紫外線・赤外線など光の種類に合わせたセンサーが存在します。

物体に接触することなく、広い範囲内で即座に反応します。
自動ドアや改札機、リモコン、工場の稼働状況を一括管理するシグナルタワーなどが代表的な活用例です。

イメージセンサー

イメージセンサーは、光を電気信号に変えて画像を生成します。
照明やレンズ・画像処理機能を組み合わせることで、肉眼では見えない細かい汚れや傷の検出も可能です。

カメラだけでなく、工場の製品検査などでも活用されます。

距離センサー

距離センサーは、物体の位置を特定し距離を測ります。
光や超音波などの反射を評価し、距離に換算する仕組みです。

車の障害物検知や住宅の不法侵入対策などに活用されます。

振動センサー

振動センサーは、物体や空間の揺れを検知します。
工具の摩擦状態を可視化し、不具合の検知や予防保全によるコスト削減が可能です。

音センサー

音センサーは音圧による振動を検知し、音の高さや大きさを判別します。
いわゆるマイクの機能を持ち、カメラの録音機能やスマートフォンの音声操作、工場機器の異音検知などに用いられます。

流量センサー

流量センサーは、流体量のデータを取得します。
例えば、貯水タンクに流量センサーを取り付けた場合、稼働状況を把握しながら、ポンプの故障や詰まりに気づき、素早い対応が可能です。

IoT普及・推進に際しての課題

実際にIoTに対しての将来性が高いことは、既に多くの方が知るところかと思いますが、各企業への導入ハードルは依然として高いままです。
以下の記事ではIoTの将来性や、普及に際しての課題点などを解説しておりますので是非併せてご覧ください。

関連記事:IoTの今後の予測とその将来性。課題についても解説

用途や環境に合ったセンサー選びを

いかがでしたでしょうか。
今回は、IoTの導入に欠かせないセンサーの種類や、それぞれの特徴・役割を解説しました。
工場のデータを可視化して管理したり、製造ラインの効率を上げたりするためには、用途にあった適切なセンサー選びが重要です。
IoTセンサーの導入を検討している方は、ぜひサイバネットシステムまでお気軽にお問い合わせください。

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