課題解決Goldfireコラム迅速な調査で追う ～ フュージョンエネルギー ～

2023年9月迅速な調査で追う ～ フュージョンエネルギー ～

今年の 6月に統合イノベーション戦略2023が閣議決定されました。これはイノベーション基本計画の年次戦略であり、科学技術や社会情勢も考慮しつつ、基本となる考え方や目的とその為の重点技術について記載された内容となっています。今後の技術や取り組みの方向性を掴むためにも参考になる内容だと思われます。

▼統合イノベーション戦略2023（内閣府）

この中には、AIや量子技術をはじめとして重要な技術が挙げられています。その一つが「フュージョンエネルギー」です。次世代のクリーンエネルギーとして、戦略的に取り組むべき分野であり、技術開発から人材育成まで官民一体となって進める必要性が記載されています。また、これに特化したイノベーション戦略も今年出されています。

▼フュージョンエネルギー・イノベーション戦略（内閣府）

さて、先の統合イノベーション戦略のフュージョンエネルギーに関する今後の取り組み方針の中に、フュージョンエネルギーに関する技術マップや産業マップの作成ということが書かれています。戦略的に取り組むためには全体像の把握が必要ですが、確立している技術ではなく今まさにダイナミックに動いている為、整理は骨が折れるでしょう。

では、Goldfireを使って少し状況を確認してみましょう。ざっくり状況を知るためには特許は有効ですので、Goldfireの幅広い知識ベースの中から世界の特許を対象としてフュージョンエネルギーに関する特許を調べてみます。

件数は見事に右肩上がりで推移しています。更に企業では日本や中国の企業・団体が多くありますが、特に中国の特許の近年の伸びが顕著です。そこで、中国の団体一つにフォーカスして深堀してみます。

まず、どのような課題が記載されているか調査してみると、装置の加工精度や素材の生成、そして磁気流体に関する基礎特性等、技術と理論が混然となって多面的に進んでいることが分かります。では直近ではどのような課題が記載されているか調査してみると、密閉性や干渉、温度ラグ等かなり実際的なものがあります。また、物理特性の測定や評価方法に関する課題もあり、まさにリアルタイムに進んでいる研究開発であることが伺えます。なおGoldfireは多言語対応ですので、中国の特許を対象にしてもOKです。

さて、前述したように「今まさに動いている技術」の全体を把握するのはなかなか難しいです。時間をかけて調査しても調査が終わったころには状況が変わっていることも多いからです。新しい観点や新しいワードもどんどん出てきますから "ワード決め打ち" の定点調査も注意が必要になります。

そんなとき、Goldfireが活躍します。Goldfireであれば、迅速な深堀調査が可能ですので、新しい課題やトピックの逐次ピックアップに利用できます。例えば、前の段落で記載した調査には 5分も要していません。イノベーションの為には一般的な量が多い情報だけでなく、特化した・近年の・量が少ない情報が必要になります。そういった深堀調査にもGoldfireは威力を発揮します。

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