課題解決Goldfireコラム先入観 vs. 客観性

2022年8月先入観 vs. 客観性

リサーチの場面でもアイデア出しの場面でも、先入観や思い込み、固定観念が障害となってきます。しかしながら、これらに陥っているご本人には、その自覚が無いことがしばしばあります。

例えば虹の色の数を問われれば、多くの方が七色と即答されると思いますが、国や地域によっては、2〜8色とばらつきがあるようです。七色と決めてかかると、それ以外の可能性を考慮しないことになってしまいますので、虹に関する発想の自由度を狭める結果になり、しかも本人は発想の幅が狭いことに気づいていません。虹の絵を描くときに、七色でないと虹に見えないかというと、そんなことは無いですし、国・地域によっては七色ではカラフル過ぎて虹に見えないということもあり得えます。つまり、リサーチをする上では、幅広い情報源を網羅して客観的に調査・分析することが大切だということです。

まずは皆さんご自身で、自転車のメリットについて思い浮かべてみてください。

• 運動不足の解消
• 爽快で気分転換やストレス解消になる
• 手軽
• 電車賃が浮く
• エコ

などなど、多種多様なメリットが考えられますね。

では、これらのメリットをどのようにして挙げるかを考えてみましょう。
頭の中で思い浮かべる方法はどうでしょう。最もお手軽ですが、これだと自分の既知の知識や想像の範囲内に限定されてしまいますね。では、インターネットで検索して、目に付いたものを挙げるのはどうでしょう。これだと、まず「読む」という工数が必要ですし、読んでみたけれども目ぼしい利点が書かれていなかった、という無駄足も発生しますね。また、調べ上げた利点からどれを取り上げますか? 最初に目に付いたものでしょうか。あるいは多数の文献を読んで、よく登場するものでしょうか。ここでも主観の影響を受けるのではないでしょうか。

次に、Goldfireで自転車のメリットを調べてみましょう。日本の特許を調べてみると、安定性や安全性が上位に挙がってきます。この結果は、自分の頭で考えた結果と合致していますか？ メリットとしてこれらを真っ先に挙げた方は少ないのではないでしょうか。Goldfireのレンズは、根拠文献の数が多い順に並べられますから、自分の主観ではなく、ある程度の客観性のある並びになるはずです。レンズの上位には、ソース文献の中でも注目度や関心度が高いものが出てくるはずですが、皆さんの考えたメリットは上位に現れているでしょうか？

Goldfireでの調査対象を海外特許や特許以外の文献に変えてみると、また異なる結果となるでしょうね。きっと、自分の思っていたメリットは世間ではあまり重視されていないな、あるいは世間ではそんなことが重視されているんだな、といった気づきがあるはずです。既に知っているので調べるまでもない事柄であっても、改めてGoldfireのレンズで客観的に俯瞰してみると、新たな発想のヒントが得られるかもしれません。

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