公差解析のメリット

開発スケジュール遅延防止

ここ数年、製品のライフサイクルが一段と短くなっています。その中で市場のニーズに即した製品をタイムリーに市場に提供することが、競争優位性の確保につながり、逆にその時機を逸した場合には大きな利益損失につながります。そのため開発スケジュールの遵守の重要性がより一層高まっています。

しかし、従来の設計プロセスでは、過剰な公差設定、重要管理寸法の見落とし、更にはバラツキ予測精度の低さに起因するトラブルにより、生産現場からの設計部門への「手戻り」が生じ、設計工数の増加や開発スケジュールの遅延につながっています。

一方、開発スケジュールを優先した場合には、本来設計時に解消しておくべき公差に起因する問題が先送りされ、生産段階での独自ルールに基づく調整、手直し、再組み立てといった追加作業が発生します。
このため、結局問題の先送りによってキープしていた開発スケジュールに遅延が発生してしまいます。

このような開発スケジュール遅延にかかわる問題の解決には、設計の早い段階からの公差解析が必要不可欠となります。

事前に公差解析を行うことで設計への手戻りを削減し、開発スケジュールの遅延を防止します!

不具合発生時の対応プロセス
  1. 製造時不具合による手戻りの発生
  2. 次の製品プロジェクトの中断
  3. トラブルの発生した製品の設計内容確認派生的遅延要因
  4. 不具合検証+再設計
  5. 中断していたプロジェクトの設計内容確認派生的遅延要因

従来の設計プロセスでは、実質的なトラブルシュート(再設計)の工数に、設計内容確認等の派生的遅延要因の工数が加算されるため、予想以上のスケジュール遅延が発生し、設計者の負荷も増加します。

解決!

設計の早い段階で公差解析を実施することにより、製造現場から設計への手戻りを削減し、設計負荷の低減が図られます。
さらに製造現場で発生する「組み立てにくい」「性能・品質が満足できない」等の問題発生を削減し、製造負荷の低減にも効果を発揮します。

品質向上とコスト抑制のバランス調整

一般的に品質向上とコスト抑制は相反する項目で、両立させることは困難と考えられがちです。設計側からは、品質・性能維持のため厳しめの公差設定が要求され、生産技術側からは製造コストを抑えるために、できるだけ公差の緩和が要求されます。

適切な公差設定が、コストと品質のバランスをとります!

多くの場合両者の調整において、品質・性能を優先するあまり、必要以上に厳しめの公差設定を行いがちで、これがコストの高いモノづくりにつながっています。
この相反する要求に対し、公差解析を実施し不適切な公差の設定を見直すことで、「コストの上昇を最小限に抑えた品質改善」や「品質を維持したコストダウン」を行うことが可能となります。

解決!

公差解析によって得られた定量的数値をもとに、「どの公差」「どのくらい修正」すれば「どれだけ品質に影響が出るか」を、ものづくりを行う前に検証できます。これにより、「コスト増を最小限に抑えた品質改善」「品質を維持したコスト削減」を行うことが可能になります。

各視点からの公差解析実施のメリット

公差解析実施は、様々な視点からメリットがあります。

経営的視点

コストダウン、工数削減による経営の効率化が図られます。
試作品や不良品の削減は、環境(二酸化炭素の排出量削減)にも大きな効果をもたらします。

プロジェクト管理の視点

設計への手戻りを排除したスムーズな製品開発を実現できます。
定量的数値に基づくコスト管理、設計ノウハウの蓄積、技術者の育成が行えます。

設計の視点

量産時に起こる問題を、事前に把握できます。
重要管理寸法を明確化することにより、設計案の効率的検討が可能になります。

生産の視点

今起きている問題の、原因究明、改善方法立案に効果があります。
歩留まり改善の指針が明確になります。

品質管理の視点

安定した品質管理を、定量的な数値でコントロールできます。

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公差解析の基礎知識(公差とバラツキ)はこちら

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