エンジン専業で宇宙産業に参入。 再使用型ロケット向けエンジン開発を CAEシミュレーションで加速する。
2024年創業の株式会社SUIHO SPACE INNOVATIONS様は、Ansys Startup Programを活用し、CAEシミュレーションと年間300回以上の燃焼試験を組み合わせたアジャイル開発により、世界初水準の再使用ロケットエンジンの開発に挑戦しています。

今回お話をお伺いした方
株式会社SUIHO SPACE INNOVATIONS
代表取締役 柚沢 誠 様
横尾 颯也 様
背景と課題エンジン開発に特化し、宇宙産業に切り込む
ロケット開発において、エンジンの設計・製造は工程全体の8〜9割、コストの6〜7割を占めるとも言われています。 株式会社SUIHO SPACE INNOVATIONSの代表取締役 柚沢様は、レーシングエンジン開発の経験を持つエンジニア。 1社に留まらず、複数のロケット事業者と連携することで業界全体の発展に貢献したいという思いから、 ロケットエンジン開発に特化した企業として2024年に起業しました。
同社が目指すのは「再使用型ロケット」向けのエンジン開発。 従来の使い捨てロケットとは設計思想が根本から異なり、 1機で100〜200回の再使用に耐える安全率・メンテナンス性、着陸に向けた精密な出力制御など、 まったく新しいアプローチが求められます。
選定理由「スタートアップ向けプログラム」を活用し、業界標準のCAEを導入
ロケットエンジンの燃焼試験は、施設・設備の制約や高コストにより、 簡単に繰り返せません。そのため現代のロケット開発では、 「設計→CAEシミュレーション→試作→試験」というサイクルを高速で回す アジャイル型開発が主流となっています。
Ansys FluentやAnsys CFXが業界標準のソフトウェアであり、性能の高さも認識していたものの、価格面が導入の障壁でした。そこで採用したのが「Ansys Startup Program」。 創業5年未満などの条件を満たすスタートアップ企業向けに提供されるプログラムで、 流体解析・構造解析など必要なソフトウェアを一括パッケージとして一括導入できる点が、導入の決め手になりました。
工夫や効果試験×シミュレーションの反復で、開発を加速
同社ではJAXAや大学の施設を活用した年間300回以上のエンジン燃焼試験を実施しています。さらに、Ansysによるシミュレーションを組み合わせることで、構造解析では試験結果とシミュレーション結果がほぼ一致する 高い精度を達成しています。
今後の展望国内衛星打ち上げ成功を第一目標に、ロケットエンジンサプライヤーNo.1へ
SUIHO SPACE INNOVATIONS様が描く将来像は、 ゼネラル・エレクトリック社やプラット・アンド・ホイットニー社のように世界中のロケット事業者にエンジンを供給する 「再使用ロケットエンジン専業メーカー」としての地位確立です。
その第一歩として、今後2〜3年での国内衛星打ち上げ成功を目標に掲げています。 現時点ではまだ、新規参入のロケット事業者による国内での衛星打ち上げ成功例はありません。 試験と検証を地道に積み上げながら、その歴史的な第一号を目指しています。
燃焼試験とシミュレーションがどう連携するのか。
詳細をインタビュー記事でお読みください。
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ヒートスポット改善の解析プロセス、ターボポンプ軽量化の具体的な手法、 Ansys Startup Programの詳細な活用方法など、
現場エンジニアのリアルな声を収録したフルインタビューはこちらから。
2025年取材
※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。