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蛍光分光法に関する概要と 蛍光を測定・識別するための基本原理

蛍光分光法について知りたいと思われている方に向けて、 基本的な知識と原理を解説する記事です。

「蛍光分光法」で蛍光を測定・識別できると耳にしても、「蛍光分光法とは?」という疑問が残るのではないでしょうか。
専門的な分析法であるため、初めて耳にした方にとっては難解に感じられるかもしれません。
そこで今回の記事では、蛍光分光法の概要と原理について、できる限りわかりやすく解説します。

蛍光分光法についてのわかりやすい説明を探している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。

蛍光分光法とは?

蛍光分光法とは、蛍光特性に基づく分子からの蛍光を測定・識別することです。
蛍光は物質に光をあてたときに、分子からのエネルギーにより発せられる光のことを指します。
発せられた光を検出器に向けると、分析対象となる光のみを選択して識別が可能です。
光を分析する手法としては、蛍光分光法の他に吸光光度法もあげられるでしょう。
しかし、吸光光度法よりも蛍光分光法のほうが感度が高く、対象となる光のみを測定できる強みがあります。
以上のように蛍光分光法とは蛍光を測定・識別するための手法であり、感度の高さがメリットです。

ただ蛍光分光法は次のように2種類に分けられます。

定常蛍光分光法

定常蛍光分光法では次のようなものが求められます。

  • 蛍光スペクトル
  • 励起スペクトル
  • 蛍光量子収率
  • 偏光・蛍光異方性

定常蛍光分光法には、蛍光の特性や測定機器により影響を受けやすい特徴があります。
そのため以上のものを求めるために定常蛍光分光法を利用する場合は、補正やキャリブレーションが欠かせません。

時間分解蛍光分光法

時間分解蛍光分光法では定常蛍光分光法とは違い、次のようなものを求められます。

  • 蛍光減衰カーブ
  • 時間分解蛍光スペクトル
  • 蛍光異方性減衰カーブ

時間分解蛍光分光法は定常蛍光分光法に比べて、分子間の作用を時間変化として測定できたり、測定対象となる分子のサイズなどを測定できたりなどの優位性があります。
また測定機器などによる条件の影響を受けにくいこともメリットです。

蛍光分光法の原理

蛍光分光法ではどのような原理で測定するのか、原理について解説します。
まずはおおまかな原理についてご覧ください。

1.光源が発光する
2.光が対象物に照射される
3.蛍光光度計の波長選択部を光が通る
4.選択された対象の光のみが検出器に入る
5.光が電気信号へと変換される
6.電気信号がコンピューターに表示される
7.測定・識別される

蛍光分光法では放射された蛍光のうち、波長選択部で検出対象となる波長の光だけが検出器へと入ります。
そして検出対象となった光は電気信号へと変えられて、コンピューターに表示される仕組みです。
コンピューターにより光が測定・識別されれば蛍光分光法による結果が現れます。

蛍光分光法とは蛍光を測定・識別するもの

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、蛍光分光法の概要と原理がご理解いただけたと思います。
蛍光分光法とは発せられた光の中から対象の波長だけを選択し、臨界ミセル濃度を測定することにより分析する方法です。

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