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分野別の課題

Ansys Zemax OpticStudioでのメタレンズモデルの幾何光学的解析

Ansysではナノフォトニクスの解析から光が飛び交う空間までを考慮した解析が可能な環境が整っています。​
ナノフォトニクスの解析はLumericalで行い、集光またはそこから放射される光の特性を設計するためのツールとしてZemax OpticStudioがあります。​
また光学系から放射される光の様子や、3D空間内の光の振る舞いを解析するツールとしてSpeosがあります。​
このようにAnsys製品の特長は、ナノオーダーからメートルオーダー、またはそれ以上の解析を連携して行える環境が整っていることであり、​今後も各製品間の連携機能の拡充するアップデートが期待できます。​

Ansys Zemax OpticStudioを用いたメタレンズモデルの幾何光学的解析について解説いたします。

Ansys光学製品 ポートフォリオ

PlanOpSim  ポートフォリオ

PlanOpSimとは: 平面光学およびメタサーフェス用コンピュータ支援設計ソフトウェア

使い易いGUI

  • Scriptほぼ非使用で大面積メタレンズの解析・出図(GDS)まで可能
  • メタレンズ(近傍界)、メタサーフェスホログラム(遠方界)の設計に対応

 

クラウド環境で使用可能(SaaS)

  • 設備投資不要でWebブラウザベースで設計環境が構築可能
  • Localマシン用ライセンスでも使用可能

 

MetaCell解析からGDS出図まで対応

  • MetaCell解析、メタサーフェス設計、結像解析、GDS出図までツール内でフォロー

 

Zemaxとのシームレスな連携可能

Ansys光学製品の連携  メタレンズ設計事例

大面積メタレンズの幾何光学設計への応用 ワークフロー

大面積メタレンズはそれ自体の解析(FDTDSim)が大メモリを必要とし困難な場合が多い

Lumerical-Zemax連携により計算簡略化・高速化の事例は提供しているが、幾何光学設計との連携事例はない

Zemaxのdllを活用することで、多波長に対するメタレンズの波面を1つのレンズとして模擬する事が可能
⇒それを活用することで幾何光学設計への応用も可能

大面積メタレンズの幾何光学設計

Us_binary2_metalens.dllはメタレンズの面を多項式位相面で近似して取り扱い可能

バイナリ2面と面形状はほぼ同じだが、複数の波長に対して異なる多項式係数(ρ^2の係数)を設定可能(各波長の個別の波面を設定可能。10次迄対応

DOEとしてバイナリ2/Us_binary2_metalens.dll の整合性
バイナリ2/Us_binary2_metalens.dll のρ^2係数を変えて軸上色収差で評価

Lumericalでのメタレンズの構造設計

フォトニクス解析ツールとの整合性の検証結果 実効焦点距離(EFFL)

フォトニクス解析ツールとの整合性の検証結果 PSF

フォトニクス解析ツールとの整合性の検証結果 PSF 斜入射

ハイブリッドモデルの他波長での自動設計

メタレンズの形状を固定して、既存レンズのRDNのパラメータを変数化・最適化

収差解析結果

幾何光学的な応用解析

画像シミュレーション結果

大面積メタレンズのシミュレーション事例 概要

マルチモードファイバーカプラー

  • 波長: 1550nm(設計波長)、1530nm-1625nm(C+Lバンド)
  • ファイバーコア径:50μm
  • NA:0.4
  • 材質:BK7(AR コート)
  • リファレンスモデル:平面+非球面
  • ハイブリッドモデル:メタレンズ+非球面

補足 メタ原子・メタレンズ概要

PlanOpSim上RCWAでのメタ原子とメタレンズパラメーターは以下の通り

  • メタ原子(下図 円柱形状)
    円柱半径、高さ、周期は条件を振って透過率の高い最適条件を見つけます
    材質:Si (基板材質:Bk7)
  • メタレンズ
    半径:50 um  焦点距離: 1.35mm  設計波長:1550 nm

補足 PlanOpSim 各波長の位相

PlanOpSim上で計算した設計波長での位相vs分散シミュレーション結果(右図)

その結果での分散許容値を考慮した3波長の位相とメタレンズ半径の関係から2次曲線の傾きA1を導出

幾何光学的像解析結果

まとめ

  • 各波長に対する波面の多項式係数はLumerical/PlanOpSimの計算結果から算出
  • これらを基に「バイナリ2」「us_binary2_metalens.dll」を使用して複数波長に対するメタレンズのバイナリモデルを構築可能です。
    ⇒幾何光学的なアプローチでの設計に利用可能
  • 複数の解析ツールと相互に連携することで、より実践的で高度なメタレンズ、メタサーフェス設計、解析が可能となります。
    サイバネットシステムではAnsys製品の活用に加え他のツールとの連携により、より高度な課題に対するお客様のご要望にお応えしていきます。

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