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ハイブリッド電気自動車の最適設計のためのマルチドメインシステムシミュレーション

ある大手自動車メーカーは、経済性の向上と環境負荷の低減を目標とした新しいハイブリッド電気自動車(HEV)の開発において、Optimusを採用しました。Optimusは、従来の「推測と修正」によるシミュレーションベースの設計プロセスを自動化し、強力な最適化アルゴリズムにより、システムシミュレーションを効率的にコントロールして最適なHEVコンフィギュレーションを特定することができます。
Optimusの実験計画法、応答曲面モデル、多目的最適化機能により、エンジニアは燃費を21%、走行性能(法定排出ガス遵守)を15%向上させることに成功しました。MapleSimによるHEVのモデリングとOptimusによるシミュレーションワークフローの実行により、設計の最適化はわずか2週間で完了しました。

環境に優しいモビリティを実現するHEV技術

MapleSimのマルチドメインシステムシミュレーションをOptimusで自動化することでHEVシステム設計を最適化

HEVの開発は,構造的,機械的,熱的、電磁気的な現象が複雑に絡み合うマルチドメインシステムとなります。エンジニアは、マルチドメインシステムモデルの複雑な数学をエレガントに処理する MapleSim で HEV システムをモデル化しました。

次に、OptimusによりMapleSimシミュレーションのプロセスを自動化しました。Optimusのオープンアクセス技術に基づくダイレクトインターフェースを使用することで、プログラミングのスキルを必要とせずに、MapleSimとのパラメトリックな接続を迅速に確立することができました。

その後、強力な最適化アルゴリズムにより、シミュレーションをコントロールして、最適な設計構成を特定することができました。具体的には、Optimus は、入力変数のバランスをとることで、部分的に矛盾する燃費と走行性能の目標間の最良のトレードオフを実現します。入力変数としては,エンジン回転数(2000 ~ 5000rpm),バッテリセル数(20 ~ 60),ICE によるバッテリ充電を開始する充電レベル(10 ~ 90%)を設定しました。

HEVの最適設計に向けた設計目標の設定

多目的設計最適化では、通常、単一の最適解ではなくパレートフロントを算出

まず、実験計画法のラテン超方格法により200回の仮想実験を4時間以内に完了しました。その結果、相関関係を特定し、根本的な物理現象を把握しました。

構築した応答曲面モデルにより、燃費を向上させるには,約40個のバッテリーセルと低~中レベルのバッテリー充電レベルが必要であることがわかりました。

多目的設計最適化では、応答曲面モデル上で最適化を行うことで,140回の計算に要する処理時間を5日間から2時間に短縮することができました。その結果、初期設計と比較して、燃費が21%向上し、走行性能が15%改善されました。

HEVの最適設計のまとめ

最適なHEVシステム構成のパレートフロントを迅速に特定し、図に示すように複数の(部分的に)相反する設計目標を最適化

Optimusは、HEVの開発プロセスを自動化し、排出ガス規制遵守を維持しつつ、燃費を追求できるよう支援

  • 従来の「推測と修正」によるシミュレーションベースの設計プロセスの自動化
  • MapleSimのマルチドメインHEVシステムシミュレーションをユーザーの介入なしに実行可能
  • 設計空間全体の事前調査
  • 相互関係を把握し、設計の最適化を図る
  • 多目的設計最適化時間を5日から2時間へ短縮

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