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出光興産株式会社 様

「MAJESTY」の導入でグローバルを統合する基幹システムの
データベース性能を大幅に向上

「MAJESTY」の導入でグローバルを統合する基幹システムのデータベース性能を大幅に向上

日本発のエネルギー共創企業として、新たな価値創造に挑戦し続ける出光興産株式会社。ビジネスのグローバル化に伴い、SAPを活用した基幹系システムの統合を推進する中で浮上していた課題が、データベースに関する性能の問題だった。性能改善に向けて約30万にも達する膨大な数のSQLの分析、改善が求められる中で、その効率化を可能とするツールとして同社が選択したのは、シスバンクのデータベース可視化ソリューション「MAJESTY」だった。

基幹システムのSAP統合に伴い、データベース性能の劣化が発生

「燃料油」「基礎化学品」「高機能材」「電力・再生可能エネルギー」「資源」の5つの事業セグメントを国内外で展開する出光興産株式会社(以下、出光興産)。2019年4月、出光興産と昭和シェル石油はそれぞれの強みと経営資源を結集し、屈指の競争力を有するリーディングカンパニーを作ることを志し、トレードネームに「出光昭和シェル」を冠し、経営を統合した。

そうした出光興産では、ビジネスのグローバル化に対応するため、継続してIT基盤の強化に努めてきた。その一例がSAPを活用した基幹業務システムの統合である。2015年よりグローバルを通じた、生産管理、販売管理、会計、物流といった基幹系システム群のSAPへの統合を開始。以後、段階的にシステム統合を推進するとともに、機能改善要望や新たな業務要件に応じてアドオン開発も行ってきたという。


出光興産株式会社
情報システム部 インフラ企画課
鈴木 敬伸 氏

そこで浮上したのが、データベースに関する性能問題だった。同社 情報システム部 インフラ企画課の鈴木 敬伸氏は、「主にSAPとMicrosoft SQL Serverの組み合わせによるデータベース環境を構築していましたが、継続的なシステム拡張に伴い、スローダウンが発生するようになったのです。実際、普段であれば数分程度で終わる処理が30分経っても終わらないなど、現場のユーザーからは『いつまでたっても応答がない』『クエリの結果が返ってこない』といった声が上がっていました」と振り返る。

「そこで、1つ1つSQLを分析して原因となっているSQLを抽出した後、チューニングによって性能を改善しようとしました。しかし、SAPで統合したシステムには約30万にも達する膨大な数のSQLがあり、原因の追究や改善を施そうにも、どこから手を付ければよいのか分からない状態にあったのです」(鈴木氏)

データベースの性能改善に向け米国特許取得の「MAJESTY」を採用

そうした出光興産のデータベースの性能問題を解決したのが、シスバンクのデータベース可視化ソリューション「MAJESTY」である。最大の特徴は、米国特許を取得した独自開発の「アクセスパターン分析」をエンジンに実装していることにある。この技術は、従来の手法であるSQL単体での分析ではなく、テーブルへのアクセスをパターン化し、パターン単位で分析するというものだ。全SQLの動作をパターン化することで客観的に可視化し、データベースの性能問題の原因解析を大幅に効率化する。

また、アクセス効率を分かりやすく評点化するため、システム品質や改善ポイントを客観的に判断可能なほか、最適なインデックス設計を自動的にアドバイスしてくれる「インデックス設計ガイド」「インデックス最適化ガイド」も搭載。データベースの性能改善や品質向上、コスト最適化を支援する。

鈴木氏は、「シスバンクから商品説明を受け、デモンストレーションも見た際、第一にオブジェクトに注目した傾向と分析が可能という製品コンセプトが気に入りました。また、アクセス効率を分析した結果も分かりやすく評点化されるため、『これであれば誰でも使えそうだ』と直感し、その場でMAJESTYの導入を決めました」と話す。

SQLの分析と改善にかかる時間が1週間から1日に大幅に短縮

出光興産は2016年夏のファーストコンタクトから即座に採用を決定。導入作業もわずか半日程度とスムーズに進み、同年9月には本番運用が開始された。

MAJESTYの導入により、出光興産は様々なメリットを享受できている。その1つが性能劣化の原因となるSQLの分析に要する時間の大幅な短縮だ。同社 情報システム部 インフラ企画課の大野 浩士氏は、「性能劣化を起こしているSQL分析ですが、これまでは長い場合で1週間ほどを要することもありました。対してMAJESTYの導入より、一日程度で終えられるようになるなど、大幅に短縮されています」と評価する。実際に出光興産では、実行時間と実行回数から優先順位を付けて改善の対象とオブジェクトを抽出し、MAJESTYのアドバイスに基づきインデックスを改善したり、あるいはSQLを改修したりすることで、データベースの性能維持・向上を図っているという。


出光興産株式会社
情報システム部 インフラ企画課
大野 浩士 氏

「MAJESTYは性能劣化を引き起こした瞬間の情報を記録していることが強みであり、検索を行うことで即座に原因と思われるSQLを抽出できます。従来は、性能劣化の原因と思われるSQLに目星をつけるとともに、実際に走らせて検証する、という工程を辿らざるをえませんでしたが、そうした手間と時間のかかる作業が不要になりました」(大野氏)

現在、出光興産ではMAJESTYを用いて性能劣化が発生した際の対応を行っているだけでなく、データベースの稼働監視を実施。評点に基づいて、SQLの性能劣化が発生する可能性の傾向を観察している。また、アプリケーションを開発しているスタッフ自らが、MAJESTYを用いて性能問題の分析も行うようになっているという。

Oracle Exadataにも採用で性能を改善
リソース消費が大幅に減ることでライセンス・リソースコストを削減

SAP以外にも出光興産では、多数の業務システム群の共通データベース環境としてOracle Exadataを利用しており、その性能維持のために2018年にOracle版MAJESTYを採用、リソースコストの最適化に活用している。

MAJESTYの導入により、データベースの性能改善を効率化した出光興産。鈴木氏は、「初めて利用するツールにもかかわらず、想定通りの活用ができているうえ、満足のいく効果も上げられています」と評価する。大野氏も「今後は、開発したアプリケーションの本番稼働前の性能検証にもMAJESTYを活用するなど、性能劣化を生じさせないシステムの実現に、より一層努めていきたいと考えています」と展望を語った。

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