課題解決Goldfireコラムコロナ禍でみる3Dプリンタの最近の技術

2021年06月コロナ禍でみる3Dプリンタの最近の技術

コロナ禍を契機に、モノや人の移動、生産活動なども変化し、様々な業界での問題が浮き彫りになってきています。海外との物流が分断され、部品調達などが難しくなるなど、生産・流通・販売に支障をきたし、サプライチェーンを大幅に見直す企業も多いと思われます。さらには、脱炭素の流れや SDGs（持続可能な目標）の推進により、持続可能な生産・消費への転換が求められていることも重なり、物流現場の効率化や省力化を目的とし、デジタル技術は一層大きく着目されていくと思われます。

このデジタル技術において、その1つである「3Dプリンタ」のメリットが見直されつつあります。

3Dプリンタが出た当初はテレビやマスコミで話題が盛り上がり、コストの面や精度、制作速度が遅いなど、なかなか実用化までには程遠い印象があったと思いますが、最近では各分野で以下のような利用がなされています。

最近の開発の傾向を確認するために、3Dプリンタについて、Goldfireで国内外の特許や書籍を対象に調べてみました。傾向としては、2004年頃から特許数はそれほど多くなく横ばい状態ですが、低価格3Dプリンタが登場した2014年以降は右肩上がりに増え続け、2020年でも多くの企業や研究者が新しい技術開発に取り組んでいることが分かります。

企業としては印刷メーカーが多いですが、機械、電機メーカー、自動車、素材関連企業など様々な分野で利用されています。例えば「自動車用部品や家電用部品の試作」や「外科プランニング」の技術が見られます。

素材をみると「アルミ、銅、金属粉末」などの金属や「樹脂、プラスチック」などがありますが、先ほどの「藻類」の内容を付け加えて深堀してみると、環境負荷の低減に資するセルロース繊維のその他の種類にも目がいくため、「こんな素材あるのか」と意外な組み合わせに気づかされるかもしれません。

3Dプリンタ世界市場に関する調査（2021年）によれば、「2020年の3Dプリンタ世界市場規模（メーカー出荷数量ベース）は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、出荷台数は減少している」とのことですが、「造形物の大型化、材料の多品種化、造形物の品質保証の確立などが進めば、3Dプリンタ世界市場の成長スピードは加速していく」と考えられています。

3Dプリンタの特長が改めて評価され、利用業種が広がりつつあります。開発素材や技術が、まったく関係ないと思われた業種と結びつく可能性もあるかもしれません。Goldfireで調べてみると、ネイルアートや立体的なチョコレートのオーナメントへの活用なども見られます。

Goldfireのセマンティック検索技術は、文章の意味を理解して、社内外の文書や世界の技術情報・特許情報から関連性の高いものを素早くピックアップします。そのため、固定観念にとらわれることなく、様々な情報を整理して調査を進めることができ、リサーチをより素早く行えます。

「3Dプリンタ×○○」の組み合わせで、ご自身の技術や素材を調査してみるのはいかがでしょうか。まだまだ技術の可能性を広げてくれるかもしれません。

MONOist：コロナ禍で再認識された3Dプリンタの価値、製造業の成長とイノベーション創出に欠かせない存在に

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