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課題解決Goldfireコラム ノーベル賞受賞テーマを概観してみる

2019.11 ノーベル賞受賞テーマを概観してみる

吉野 彰氏の受賞に沸いたノーベル賞。さまざまな解説がなされましたので、皆様もリチウムイオン電池に関して少し詳しくなったのではないでしょうか。また、物理学賞、医学生理学賞、経済学賞それぞれも興味深いテーマでした。一方で「なぜこれが受賞したのか?」とピンとこないケースもあったのではないでしょうか。そこで今回は、ノーベル賞受賞テーマについて簡単に調査し、理解を深めてみたいと思います。

先ずはリチウムイオン電池です。言うまでも無く、生活に大きな影響を与えています。Goldfireで関連特許件数の推移を見ると、ここ30年の件数は右肩上がりで伸び、近年も大量の件数が継続して出されています。受賞も頷けます。「これだけ盛んに研究開発されて、まだやるべきことがあるのだろうか?」そう思えてきます。

そこで近年の開発目標について、Goldfireのレンズ機能を利用して簡単に調査してみます。すると、2017年までの課題とそれ以降の課題を比較してみると、大きく変化はないようです。つまり、容量、充電性能、安全性、大きさ、温度変化や振動への耐性など、電池の基本的性能の改善が、継続して開発されていると推測することができます。技術は熟しており、他の次世代電池の開発が進められていることとも符合します。

次に医学生理学賞の「細胞が低酸素を検知し応答する仕組みの発見」です。これを聞いて「そんなに重要なのか?」と思った人も少なくないのでは。早速 Goldfireで調査してみます。先ずは特許件数の推移です。世界の特許を対象とし、研究の肝である「低酸素誘導因子」で調査してみると、ここ30年は右肩上がりでずっと件数が伸びています。件数も多い。特許ではなく医学系の知識ベース「MEDLINE/Pubmed」を対象としても結果は同じです。

では一体何に使われているのか調べてみると、腫瘍のマーカー等だけでなく、エネルギー代謝、血管運動制御、新血管形成、増殖、アポトーシスおよびマトリックスリモデリングに関与する遺伝子の調節を含めて、低酸素状態に対する多種多様な細胞応答において中心的な役割を果たしていることが分かります。つまり、不十分な血液共有や炎症などにより誘発された低酸素状態が、人体にさまざまな影響を与え、その影響の鍵を握るのが当該の因子であり、ロジカルに検討するうえでは欠かせない要素のようです。なるほど。

次に物理学賞です。太陽系外の惑星の発見に関わるテーマです。太陽系外の惑星に言及している特許の件数を世界の特許を対象に調べてみると、多くないですが、右肩上がりで件数は伸びています。また、文献知識ベースを対象とすると、特許以上に加速度的に件数が伸びていることが分かります。技術利用というよりも、科学的な進歩を先導している夢があふれるテーマなのかも知れません。なお、NASAやMIT、SPIE(国際光工学会)などの文献からの情報も多い点は、更に深掘ると面白そうです。

最後に経済学賞です。経済学賞は「貧困」をテーマにしています。中でも「貧困の低減」を目指した研究は、その研究方法も含めて良く知られているようです。そこで「貧困の低減」で調査してみます。「貧困の低減」のような文での調査は Goldfireの得意とするところです。先ずは特許ですが、これも見事に右肩上がりで伸びています。文献も同様です。

以上のように、30分程度の簡単な調査でしたが、ノーベル賞受賞のテーマはどれも情報量的に多く、量の伸びも続いていることが分かり、受賞も頷けます。また、レンズを利用すればリチウムイオン電池のように、技術の成熟度を掘り下げて推測することもでき、技術を立体的に理解することも簡単です。

何か気になる技術があれば、是非一度、Goldfireに聞いてみてください。立体的な理解で知識が深まり、ノーベル賞的イノベーティブなアイデアの引き金になる、かもしれません。

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