Codebeamer 要件管理
動画で学ぶ「Codebeamer」シリーズ

背景と課題
要件管理の重要性と課題
今、ソフトウェア開発では、製品の複雑化に伴い要件の数も種類も増加しています。
たとえば、自動車の制御ソフトウェアでは、数千件以上の要件が存在することも珍しくありません。
このような状況下で、属人化などにより要件管理が不十分だと、抜け漏れや重複、認識のズレが発生し、後工程での手戻りや品質問題などの課題が生じます。
実際、「ソフトウェア開発における不具合の多くが、要件定義の不備に起因している」という事例が開発現場にて多数発生しております。
つまり、要件管理は単なる文書管理ではなく、プロジェクト全体の品質・効率・納期に直結する重要な活動なのです。
こうした課題に対して、Codebeamerはどのような解決策を提供できるのでしょうか。

Codebeamerの要件管理機能
ここからは、課題の解決に向けたCodebeamerの要件管理機能を順にご紹介していきます。要件管理画面と表示機能
- 各種要件をアイテムとして作成・管理
- 1操作で切り替え可能な表示形式→用途に応じた使い方
最初に、要件管理画面と表示機能について解説します。
ご覧いただきているのはCodebeamerの要件管理画面となります。
ここでは、システム・ソフトウェア・ハードウェアの各種要件をアイテムとして作成・管理します。
また、Codebeamerではいくつかの表示機能を用意しております。
左はドキュメントビュー形式です。
このビューの特長は、要件を「単なるリスト」ではなく、文書の流れの中で確認・編集できる点です。
たとえば、要件同士の関係性を確認しながら編集を行いたい場合や、レビュー担当者が読み物のように全体の流れを把握したい場合に非常に有効です。
中央はテーブルビュー形式です。
このビューでは各要件アイテムが表形式で一覧表示されており、要件のステータスや優先度、担当者などの情報を、一目で確認できるため、進捗管理やレビューが非常に効率的になります。
右は看板ビュー形式です。
このビューでは、要件をカード形式で表示し、ステータスごとに列に分けて整理できます。
各カードはドラッグ&ドロップで移動できるため、タスクの進捗状況を直感的に把握・管理するのに適しています。
チーム内での共有や、アジャイル開発におけるスプリント管理にも有効です。
このように、コードビーマーは作業スタイルや好みに応じて表示形式を一操作で切り替えられる柔軟性を備えており、ユーザの用途に合わせた使い方が可能です。

詳細画面とトレーサビリティ管理機能
- 詳細画面:「プロパティ情報」、「トレーサビリティ」、「説明」、「詳細」で構成
- トレーサビリティ管理機能:紐づくアイテムをツリー形式で一元化→手戻りや品質リスクを未然防止
次に、要件アイテムの詳細画面とトレーサビリティ管理機能について解説します。
こちらは要件アイテムの詳細画面です。
詳細画面は上から「プロパティ情報」、「トレーサビリティ」、「説明」、「詳細」の項目で構成されています。
ここで、「トレーサビリティ」項目を開いてみます。
トレーサビリティ項目では、この要件に紐づく要件アイテムをツリー形式で視覚的に把握できます。
また、本要件が変更された際には、下位要件の「要確認」フラグが点灯し、視覚的に確認を促します。
これにより、変更の影響範囲を即座に特定でき、手戻りや品質リスクを未然に防ぐことが可能です。
なお、要件同士だけでなく、タスク・課題・テスト・リリースアイテムなどとの関連付けも可能なため、開発全体の流れを一貫して管理できます。

トレーサビリティレポート機能:全アイテムのトレーサビリティ情報を一括出力→監査対応や品質保証に貢献
さらに、Codebeamerではアイテム詳細画面からトレーサビリティレポートを作成する機能を有しています。
このレポート機能では、入力条件に対応した全アイテムのトレーサビリティ情報を一括出力し、Codebeamer内もしくはExcel、Word形式で保存することが可能です。
この機能により、変更履歴や承認プロセス証跡の一元管理が可能となり、品質保証や監査対応に貢献することができます。
このように、トレーサビリティ管理機能は、単なる情報管理ではなく、開発プロセスの信頼性を証明するツールとして、強力に機能します。

コメントとワークフロー機能
- 各種要件に対してコメントでの情報交換→認識齟齬の防止、透明性向上
- 要件に関するやり取り・履歴がCodebeamer上に集約→情報の一元化
続いて、コメントとワークフロー機能について解説します。
要件アイテムの詳細画面ではメンション、ファイル添付、要件リンク機能を持つコメントを登録することができます。
よって、関係者間のやりとりをすべてCodebeamer上で完結させることが可能です。
このように、コメント機能は単なるテキストのやり取りにとどまらず、リアルタイムでの意見交換を可能にし、認識の齟齬を防ぎながら、チーム内の透明性と意思決定のスピードを高めます。

- ワークフローの自動化→自動通知で情報伝達・進捗の効率化
- ステータス自動更新→要件ライフサイクルの標準化
次に、ワークフロー機能について説明します。
右はワークフローの設定画面です。
Codebeamerの要件管理では部署に合わせたワークフローのカスタマイズが可能であり、必要に応じて承認依頼やステータス変更の自動通知を設定することで、関係者間の情報伝達がスムーズになります。
左は要件アイテムのワークフロー履歴です。要件のステータスと共に、いつ、だれが承認したのか履歴をかくにんすることができます。
ステータスは状況に応じた自動更新のため、ヒューマンエラー防止、要件ライフサイクル標準化に寄与でき、手戻りや品質低下リスクを最低限に抑えます。
このようにCodebeamerのコメントとワークフロー機能は「各種要件のライフサイクル全体をシームレスに管理し、プロジェクトの透明性、品質、効率を飛躍的に向上」させます。

Office製品との入出力機能
- Word/Excelファイルをインポート/エクスポート→導入の負担を軽減
- ラウンドトリップ編集機能:Word/ExcelでCodebeamer要件を編集後、再インポート
最後に、Office製品との入出力機能について解説します。
Codebeamerは、Microsoft Officeとの高い親和性を備えており、WordやExcelファイルのインポート・エクスポートに対応しています。
Wordからのインポートは自動分割生成により、セッションや章の構成に従いツリー・アイテムを分割して自動生成します。
Excelからのインポートは個別指定生成により、カラムから指定したフィールドに合わせて自動生成します。
この時、インポート用ファイルはテンプレート化にも対応しており、導入初期の負担を軽減し、現場への定着を促進します。
また、インポート後であってもラウンドトリップ編集機能により、各要件をOfficeにエクスポートし、編集箇所をマージして再インポートすることが可能です。
これらの機能により、既存の資産を活かしながら、Codebeamerへのスムーズな移行と運用が可能になります。

まとめ
スマートな要件管理の実現
属人管理を脱却し、Codebeamerによる“見える化”と“つながり”で、
次世代の“スマートな要件管理”の実現へ!
はじめに、膨大な要件によって複雑化する開発現場では、要件管理の方法が成功の鍵を握る、ということをお伝えしました。
そのための、Codebeamerの要件管理機能として、表示形式、トレーサビリティ管理、コメントとワークフロー、そしてOffice製品との入出力についてご紹介いたしました。これらの機能が開発現場の品質・生産性を飛躍的に向上させ、従来の課題を根本から解決します。
属人化した管理から脱却し、“見える化”と“つながり”を実現することで、スマートな要件管理が開発の未来を変えていきます。
Codebeameの要件管理機能の解説は以上となります。
