導入事例
「使えば使うほど、活用のアイデアがどんどん湧いてきます」~バーチャルモックアップを活用した設計効率化やコスト削減への取り組み~
株式会社ジャムコ 様
航空機のギャレーやラバトリーなどで世界No.1のシェアを誇る、航空機用内装品メーカーの株式会社ジャムコ 様。
遠隔地との設計開発のやり取りや、モックアップ製作費削減などの目的で、サイバネットが開発したVR(バーチャルリアリティー)設計レビュー支援システム「バーチャルデザインレビュー(VDR)」を活用いただいています。
今回は、同社のシステム導入に携わる角田 勲 様に、VDRの導入経緯や、社内での浸透活動を進めていた時のエピソード、そして具体的な活用方法などについてお話を伺いました。

今回お話をお伺いした方

航空機内装品事業部(右から)
技術管理部 次長 岡本 拓志 様
技術管理部 技術業務計画課 兼 情報システム部 情報セキュリティ統括グループ 担当課長 角田 勲 様
技術管理部 技術業務計画課 主任 小玉 浩史 様
(以下、お客様の敬称は省略させていただきます。)
1. 航空機器/内装品の試作品をバーチャル化したい
(株)ジャムコの事業や角田 様のお仕事について教えてください。
業務でVR技術を活用しようと考えた経緯をお聞かせください。
検討を後押ししたのは、ハードウェアの急速な進化
具体的に検討が進むことになったきっかけは、2018年に実施した仮想デスクトップ導入です。私の所属する設計部門では、仮想デスクトップで3D CADを動かさなければならなかったので、まずグラフィックス性能の確保が課題になりました。そこでハードウェアベンダーさんに相談したところ、驚くほどGPUが進化していたんです。「今のGPUとHMD(ヘッドマウントディスプレイ)なら、われわれの実務に堪え得るのでは」と感じました。

ラバトリーのバーチャルモックアップ(画像提供:(株)ジャムコ)
VDRを導入することになった経緯を教えてください。
2. VDR導入後の変化:現場の反応と利用効果
設計者に、ものづくりの面白さや喜びを感じてほしい
実際にVDRの運用が始まった当初のことを教えてください。
設計現場の方々の反応はいかがでしたか?
設計業務に、ワクワクできる体験が加わったような感じですね。
製造や人材育成の現場でも広がる活用の裾野
また、設計現場のために導入したシステムでしたが、実機と接した仕事をするからか、思いのほか製造現場の受けがよく、前向きな感想が多いと感じています。
例えば、配線の引き回し作業は製造現場が行いますが、ギャレーのCADデータを、一室まるごとVDRで可視化して製造担当に見せたところ、「実際に配線作業をする前に予習できる」と好評でした。図面を見ただけでは想定できないこともたくさんあるため、VR空間で、皆で同じデータを確認できる利点は大きいようです。
設計用の3Dデータがそのまま使えるので、わざわざVRコンテンツを作る必要がなく、初めて使用する人たちの操作のハードルが低いのも良いところだと思います。
このほかにも、2023年の新入社員研修のほか、当社にいらしたインターンの皆さんに製品説明する際に使ったのですが、遠い製造拠点に行って実機を見学しなくても、いつでもVR空間で製品や設計について学べるメリットは大きいと感じました。
費用対効果も期待できそうでしょうか?
3. 今後の展望
製品開発が動き出した今、バーチャルモックアップをしっかりと浸透させたい
これから、VDRをどのように展開していきたいかお聞かせください。
ますます広がる活用のアイデア
このほか、例えば整備マニュアルを検証する際にVDRを使うことを検討しています。設計時には整備マニュアルも作成し、お客さまの整備部門と一緒にその内容を検証しているのですが、従来は実機を操作しながら検証作業を行っていました。欧州のお客さまの場合は移動費もかかりますし、慣れない環境での作業は、整備担当者たちの負担も大きくなります。この検証作業をVDRに置き換えたら、それらのコストを大幅に軽減できると思います。
それから、VDRはワイヤレスのVR機器に対応しているとのことなので、ぜひ試したいですね。ケーブルが絡むことがなくなり、より安全・快適に使えるようになると思います。
サイバネットさんのデモで見た、CAEのシミュレーションへの活用にも興味があります。空気の流れや温度変化に色を付けて見られるのはよいな、と。

空気の流れを可視化してVR空間に反映
VDRは使えば使うほど新しい活用アイデアが湧いてくるので、現在は想定していないような場面でも今後活用の幅を広げ、さらに費用対効果を高めていけると期待しています。
サイバネットのサポートについて、ご意見をお聞かせください。
VDRやサイバネットに対して、今後期待することは何ですか?
※このインタビューは2023年7月に行いました。



